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【介護事業所向け】サービス利用票とは?別表との違い、書き方、見方まとめ

2025-10-07

介護保険サービスの提供において、サービス利用票は利用者と事業所をつなぐ重要な書類です。ケアマネジャーが作成するこの書類により、サービス提供と正確な請求業務が実現されます。

本記事では、サービス利用票の基本から実践的な活用方法まで、介護事業所の視点で解説します。

サービス利用票とは?

サービス利用票(第6表)は、居宅サービス計画書の一部として、利用者が受ける介護サービスの月間予定を記載した書類です。ケアマネジャーが毎月作成し、どの事業所から、いつ、どのようなサービスを受けるかを明示します。

作成の目的は、利用者とサービス事業所に対してサービス提供の予定を明確に伝えることです。ケアプランに基づいて具体的なサービス内容と日程を落とし込み、計画的なサービス提供を実現します。

ケアプランとの関係では、第1表から第3表で示された支援方針を、実際のサービス提供レベルに具体化したものです。またサービス提供票は各事業所が実績を記録するための書類であり、サービス利用票はその予定版という位置づけになります。

サービス利用票と別表(第7表)の違い

サービス利用票別表(第7表)は、第6表に記載したサービス内容を事業所ごとに転記し、支給限度額管理やサービスの利用金額・利用者負担額を計算するための書類です。

使い分けとして、第6表は月全体のサービス予定をカレンダー形式で俯瞰する書類であり、第7表は各サービスの単位数や費用を事業所別に詳細管理します。第6表は全体像の共有、第7表は費用計算と限度額管理という役割分担です。

利用者・事業所・ケアマネジャーの関係性では、両書類が連携してサービス調整を支えます。事業所は第6表で月間のサービス予定を把握し、第7表で自事業所のサービス内容と費用を確認することができます。

サービス利用票の書き方

基本情報には、利用者氏名、被保険者番号、要介護度、認定期間を正確に記入します。認定期間の有効期限は特に重要で、期限切れのサービス提供を防ぐために必ず確認します。

サービス種別・事業所名の欄には、介護保険サービスの正式名称(訪問介護、通所介護など)と事業所の指定番号・事業所名を記載します。複数事業所を利用する場合は、それぞれを明確に区別します。

日ごとのサービス予定は、カレンダー形式で各日にサービスの略称を記入します。例えば訪問介護は「訪」、通所介護は「通」など、統一した記号を用いると見やすくなります。回数や時間も併記し、月間の利用パターンを一目で把握できるようにします。

書き方の注意点として、サービスの変更や追加があった場合は速やかに修正版を作成し、関係者全員に共有することが重要です。また、記載内容と実績の整合性を保つため、事業所との連携を密にしましょう。

サービス利用票(別表)の書き方

訪問介護の記入では、事業所名、サービス種別、単位数、回数を記載します。サービス内容の詳細(身体介護、生活援助など)も明記し、月間の合計単位数と費用を計算します。

通所介護の場合も同様に、事業所名、サービス種別、利用回数、単位数を記入します。送迎や入浴など加算に関わるサービスがある場合は、その内容も忘れずに記載します。

記入例として、複数のサービスを利用する場合は、各事業所のサービスを別行で記載し、最後に合計金額と利用者負担額を算出します。区分支給限度基準額内での利用となっているか、超過する場合は全額自己負担となる部分を明示することが必要です。

よくある間違いは、単位数の計算ミスや事業所名の誤記です。修正時は訂正印を用い、変更履歴が分かるようにします。大幅な変更の場合は新たに作成し直すことが望ましいでしょう。

サービス利用票の見方と活用方法

利用者・家族への説明時には、サービス利用票を用いて月間のサービス予定を視覚的に示します。特に費用負担の部分は丁寧に説明し、予定と実績の違いで負担額が変動する可能性も伝えます。

サービス担当者会議では、この書類を中心にサービス提供の調整を行います。各事業所が予定を確認し、時間の重複や調整が必要な部分を話し合う際の共通資料として活用します。

事業所内の運営・請求業務では、サービス利用票が予定管理と実績確認の基準となります。シフト作成時の参考資料として活用し、月末には利用票と提供実績を照合することで請求ミスを防げます。

運営指導や加算算定でも重要な書類です。運営指導ではサービス利用票、サービス提供票、請求内容の整合性が確認されます。特定事業所加算などの算定要件として、計画作成の証拠資料にもなります。

まとめ

サービス利用票と別表は、介護サービスの提供と事業所運営で中心的な役割を果たします。第6表で全体像を把握し、第7表で費用管理をおこなうという仕組みを正しく理解することが、効率的な業務運営につながります。

書き方の基本を押さえ、正確に記載することは、請求業務の正確性を担保し、運営指導での指摘を防ぐことにもなります。同時に、この書類を活用して利用者・家族との丁寧なコミュニケーションを図ることで、信頼関係の構築にも寄与します。介護事業所として、サービス利用票の活用方法を職員全体で共有し、ケアマネジャーとの連携を強化しましょう。

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