この記事では、訪問介護・通所介護のM&Aにかかる費用についてご紹介をします。
一般的なM&Aを行う際、多くの中小企業が、M&A仲介会社・コンサルタント・FA(ファイナンシャルアドバイザー)などの専門家を活用しています。
単に仲介手数料と言っても専門家によってその設定しており、具体的には以下のようなものがあげれます。
・成功報酬(M&A最終契約の締結時にかかる費用)
・着手金(具体的な依頼時にかかる費用)
・中間金(M&A基本合意契約を締結時)
・デューデリジェンス費用(財務・リスク調査にかかる費用)
着手金や中間金に関しては設けていない専門家も多く存在しています。
・成功報酬(M&A最終契約の締結時にかかる費用)
ほとんどのM&Aの仲介会社が、手数料の算出にレーマン方式を用いています。仲介会社によって異なりますが一般的に以下のような水準があります。
5億円以下 :5%
5億円超10億円以下 :4%
10億円超〜50億円以下 :3%
50億円超〜100億円以下 :2%
100億円超 :1%
売却金額が大きくなるにつれて手数料の割合(%)が減っていくのがレーマン方式です。このような料金表を見ると、中小零細が大多数の訪問介護・通所介護の事業所にとってはどうしても他人事にとらえてしまいます。
また最低成功報酬金額を500万円~などと設定している企業も多く存在しますが、また介護に特化している会社では中小零細企業のために最低100万円に設定している会社も数社存在しているようです。
・着手金(具体的な依頼時にかかる費用)
完全成果報酬とし着手金が発生しないM&A仲介会社もありますが相場としては、50万~100万円程度です。
・中間金(M&A基本合意契約を締結時)
着手金同様に発生しないM&A仲介会社もありますが相場としては、成功報酬額の10~20%としている仲介会社が多くなっています。
・デューデリジェンス費用(財務・リスク調査にかかる費用)
買手企業に財務法務人事などの担当がいて、買手企業が直接行う場合には外注しないケースもありますが、それぞれの専門家に依頼するケースですと~100万円程度が多くなります。
介護事業所のM&Aを検討する際、仲介会社の利用はほぼ必須と言えます。そもそも「うちなんて価値がない」は間違いですが、単一の中小規模の介護事業者においては、譲渡対価が1000万円以下となることが多いです。従業員や利用者を守れたのはいいが仲介手数料でほとんど持っていかれて引退後のお金が残らないだとか、費用がかけられない、費用を抑えたいとの声も多く聞かれます。そのような企業の場合、完全成果報酬・最低手数料100万円などをキーワードに自社の規模にあった仲介会社を選ばれることをお勧めします。