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重度訪問介護のルール、出来ること出来ないこととは?

重度訪問介護は、障害者総合支援法にもとづいて行うサービスとして「できること」「できないこと」が決められています。
提供する法人、事業所はもちろん、法令を遵守していくためには1人1人の介護職員がルールを知っておく必要があります。
この記事では、重度訪問介護でできないことを解説していますので、参考にしていただけたら幸いです。

重度訪問介護とは

重度訪問介護とは、重度の肢体不自由者または重度の知的障害・精神障害により行動上著しい困難があり、常に介護を必要とする方に対する支援で、自宅での入浴・排泄・食事の介護、また外出時や移動中も含め日常生活における介護を総合的に行います。

また、ご利用者の状態により『加算』が準備されており、15%、8.5%の加算がされることや、単位数の計算方法等、他のサービスと異なる部分が多くあります。

[事業所の人員配置]

■サービス提供責任者:常勤ヘルパーのうち1名以上
・介護福祉士、実務者研修修了者 等
・居宅介護職員初任者研修修了者等であって3年以上の実務経験がある者
■ ヘルパー:常勤換算2.5人以上
・居宅介護に従事可能な者、重度訪問介護従事者養成研修修了者

[サービス内容]

居宅における以下の内容

■ 入浴、排せつ及び食事等の介護 
■ 調理、洗濯及び掃除等の家事
■ その他生活全般にわたる援助  
■ 外出時における移動中の介護
※ 日常生活に生じる様々な介護の事態に対応するための見守り等の支援を含む

[対象者]

重度の肢体不自由者又は重度の知的障害若しくは精神障害により行動上著しい困難を有する者であって、常時介護を要する障害者
→ 障害支援区分4以上に該当し、次の(一)又は(二)のいずれかに該当する者
(一) 二肢以上に麻痺等がある者であって、障害支援区分の認定調査項目のうち「歩行」、「移乗」、「排尿」、「排便」のいずれもが「支援が不要」以外に認定されている者
(二) 障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上である者

■ 15%加算対象者…重度訪問介護の対象者(一)に該当する者であって、重度障害者等包括支援の対象者の要件に該当する者(障害支援区分6)
■ 8.5%加算対象者…障害支援区分6の者

参考:厚労省

重度訪問介護についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

重度訪問介護とは?仕事内容や必要な資格などについて徹底解説!

重度訪問介護で出来ること

重度訪問介護では、以下のサービスを提供することが出来ます。長時間を想定した支援種別であるため、見守りを行う事ができるという事が大きな特徴です。

身体介護:入浴、排せつ、食事、着替えの介助など
家事援助:調理、洗濯、掃除、生活必需品の買い物など
移動介護:外出時における移動の支援や移動中の介護
その他:生活等に関する相談や助言、見守り

病院等におけるサービス提供について

病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院又は助産所(以下、この項目「病院等」)に入院又は入
所しているご利用者で、以下のいずれにも該当する場合は病院等と連携し、病院の中で意思疎通の支援、その他の必要な支援を行うことができます。

① 重度訪問介護の対象者であって障害支援区分6に該当するご利用者
② 病院等へ入院又は入院する前から重度訪問介護を受けていたご利用者

※ 入院又は入所をした日から起算して、90 日以内の期間に限り、所定単位数を算定できます。90 日を超えた期間に行われた場合であっても、入院又は入所をしている間引き続き支援することが必要であると市町村が認めたご利用者に対しては、所定単位数の 80%に相当する単位数を算定することができます。

[ポイント]
・重度訪問介護での提供は、病院等の職員がコミュニケーションの技術を習得するまでの間に限ります。
・コミュニケーション支援の一環として、適切な支援の方法を伝えるため、ヘルパーが病院等の職員と一緒に体位交換等の方法を示すことも含まれます。

重度訪問介護と居宅介護の算定は出来ないのが原則

重度訪問介護は長時間のサービス提供を想定して作られています。そのため、同一の事業者が重度訪問介護サービス費と居宅介護サービス費を算定することは出来ないというのが原則のルールです。

ただし、併用が可能とする個別のケースもありますので、市町村やご利用者の相談支援専門員、ケースワーカー等に確認をしましょう。(重度訪問介護を行う事業者が利用者の希望する時間帯にサービス提供を行うことが困難である場合等で、他の事業者が身体介護を行う場合は算定可能である市町村もある)。

熟練した重度訪問介護従業者による同行支援が可能

重度訪問介護については、新規に採用したヘルパーが重度訪問介護を提供する際、熟練したヘルパーが
同行して支援を行うことについて二人分の時間数の報酬算定が可能となります。

この場合、それぞれの従業者が行う重度訪問介護につき、所要時間 120 時間以内に限り、所定単位数の 85%に相当する単位数を算定します。なお、同行支援を実施する場合、支給決定の時間数を変更する必要があるため、事前に申請が必要です。

[注意点]

・対象となるのは障害支援区分6の重度訪問介護利用者のみです。
・一人の利用者につき、年間3人の新採用ヘルパーまで、利用時間は新採用ヘルパー毎に 120 時間まで算定できます。
・新採用ヘルパーとは、事業所が新規に雇用を開始したヘルパーで採用後6ヵ月以内の者です(ただし、利用者への支援が1年未満となることが見込まれる者は除く)。
・熟練ヘルパーとは、当該利用者の障害特性を十分理解し、適切な介護を提供できる者であり、かつ、当該利用者へのサービス提供について利用者から十分な評価があるヘルパーです。

移動介護加算を算定できる

移動中の介護を行う場合、所要時間に応じた加算を算定できます。移動介護加算は、移動が長時間にな
っても外出準備や移動中、移動先における確認等の支援内容が大きく変わるものではないとのことから、4時間以上の場合は一律の加算となっています。
また、1日に複数回の移動介護を同一事業者が行う場合には、一日分の所要時間を通算して算定します。
複数の事業者が移動介護を行う場合は、それぞれの事業者ごとに通算して算定します。

移動介護緊急時支援加算を算定できる

利用者をヘルパーの運転する車両に乗車させて外出し、車両を駐停車して必要な支援を緊急に行った場
合は、利用者1人に対し、1日につき所定単位数に加算を算定できます。

[注意点]

・必要な支援とは、喀痰吸引・体位交換・行動上著しい困難を有する障害者に対する制御的対応等を指します。
・算定する場合は、道路運送法等他の法令等に留意してください。

重度訪問介護でできないこと

市町村の判断により、個別に許可されているサービス内容もあり、市町村をまたぐとA市では認められている、B市では認められていない等、ルールが異なる場合があります。

判断に困る場合は、市町村や相談支援専門員、ケースワーカーの方へ確認しましょう。

重度訪問介護でできないこと

・利用者の不在時におけるサービス提供
・利用者以外のための家事援助 ※育児支援を除く
・利用者本人が使用する居室以外の掃除や日常生活を営むのに支障のないスペースの掃除、家族との共有部分(利用者の使用により特段汚れてしまう場合や、同居家族が高齢・障害がある等特段の事情がある場合で、支援が必要であると認められる場合を除く)の掃除
・おせち料理などの特別な手間がかかる調理
・大掃除、草むしり、ペットの世話、家屋の修理やペンキ塗り、留守番や接客
・医療行為や服薬管理
・金銭管理
・リハビリ、マッサージ、散髪等
・利用者の経済活動中の支援

外出支援(行動援護・同行援護・移動支援)の対象とならない外出

・通勤、勤務、営業活動等の経済活動に係る外出
・布教活動や宗教活動、政治的活動等(慣習として行われる神社・仏閣等への参拝、墓参り、単に一般聴衆として参加する宗教的・政治的集まり等は可)
・事業者が企画・用意した場所やイベント等への外出
・一緒にプールや温泉に入る、スポーツやカラオケを一緒に行う等のサービス提供者が支援することなく
利用者とともに行う活動(ただし、活動中に排泄介助等の具体的な身体介護を要する間、その間の見守
りは可)
・サービス提供者に資格・習熟・準備を要する活動、危険を伴う活動
・利用者が自転車や自動車等の移動手段を自ら運転する外出
・通年かつ長期にわたる外出(移動支援の通学通所支援を除く)、週 2 回以上の稽古事等
・ヘルパーが単独で外出するもの
・ギャンブル(競馬、パチンコ等)、飲酒を伴う外出等、社会通念上不適当なもの
・一日の範囲で用務が終了しない外出(旅行等の宿泊中を含む場合等。宿泊先まで及び宿泊先からの移動部分についての利用は可能。ただし、同行援護の外出時については取り扱いが異なります)

重度訪問介護の対象とならない外出

・通勤、営業活動等の経済活動に係る外出
・通年かつ長期にわたる外出
・社会通念上適当でない外出

まとめ

重度訪問介護でできない行為は様々あります。

しっかり把握しておけば、間違って支援を行ってしまうということもないでしょう。

ただし、市町村の考え方や利用者本人の障害特性や生活状況により、個別で許可が下りている場合もあるため、確認が必要となります。

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