高齢化社会が進む中で、介護サービスの質の向上は重要な課題の1つとなっています。その中でも、身体機能の改善や維持を目的としたリハビリテーションは重要なことから、近年では、リハビリテーションの質を向上させる取り組みがおこなわれています。その取り組みの中で1つおこなわれているのが理学療法士等体制強化加算です。この加算を取得することで、通所リハビリテーション事業所において、質の高いサービスをおこなっていることが分かります。
この記事では、理学療法士等体制強化加算とは何か、算定可能な介護サービスや算定要件までを詳しく紹介します。今回の記事を読み、通所リハビリテーションの質を向上させるために理学療法士等体制強化加算を取得するきっかけになれば幸いです。ぜひ最後までお読みください。
目次
理学療法士等体制強化加算は、配置基準を超えて、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を配置し、質の高い介護サービスを提供している事業所を評価する加算のことで、国が定める条件をクリアすることで、届け出を行わずに算定が可能になります。
理学療法士等体制強化加算を算定するにあたって、対象サービス・単位数・算定要件は下記です。
理学療法士等体制強化加算の対象サービスは下記の1つだけです。
理学療法士等体制強化加算の単位数は1日あたり下記です。
理学療法士等体制強化加算の算定要件は下記です。
なお、「専従」というのは、通所リハビリテーションでの勤務時間において、リハビリテーションを実施する時間に専らその職務に従事していることとなっています。
また、常勤かつ専従2名以上の配置というのは、居宅基準上求められる配置数を含めて常勤かつ専従2名以上の配置を必要とされています。
理学療法士等体制強化加算は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などの専門職を配置基準を超えて配置し、利用者に対してより専門的かつ質の高いケアを提供することができることからも、質の高いリハビリテーションサービスの提供を目指している事業所にとって、重要な加算です。
加算対象の通所リハビリテーションは、要介護者が増加することからも、今まで以上に機能回復や生活の質の向上を支援するための重要な役割を果たすことが期待されています。
理学療法士等体制強化加算の算定要件を満たし、この加算を取得することは、単に介護報酬の増加だけでなく、事業所が提供するサービスの質の向上や、利用者やその家族からの信頼獲得にもつながるはずです。
リハビリテーションに力を入れている事業所は、ぜひ積極的に理学療法士等体制強化加算を取得し、通所リハビリテーションの質を向上させましょう。