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実地検査や監査との違い

令和7年度 障害分野の処遇改善補助金について(2025年12月~2026年5月)

投稿日: 2026-02-02

元山 ゆず香

著者

介護福祉士

元山 ゆず香

大学を卒業後、特別養護老人ホームにて現場業務に従事。その後、福祉系大手企業に入社し、エリアマネージャーとして、施設介護事業・居宅介護事業・障害福祉サービス事業でのエリアマネジメント・行政対応を経験。また、法人本部に異動し教育部門・監査担当部門の部長を歴任。現在は全国の介護・障害福祉事業所の支援やセミナーの開催、DXO株式会社での介護関連事業の支援などを実施。

詳細プロフィール

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1.概要

令和7年度の補正予算により、「障害福祉分野における賃上げに対する支援」が実施されることになりました。

物価高騰や他産業との賃金格差による人材流出を防ぐための「緊急的対応」として政府が決定したもので、障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金と呼びます。

障害福祉分野の人材不足が厳しい状況にあるため、令和8年度障害福祉サービス等報酬改定においても人材流出を防ぐための緊急的対応として、障害福祉従事者に対して幅広く賃上げ支援を実施される予定です。

算定期間
令和7年12月(基準月)介護報酬額をベースに、半年分(12月〜翌5月分)の補助額を一括して算出し、都道府県を通じて一括で交付されます。

ポイント
①補助金の為利用者負担は無い
②相談支援事業所が対象に含まれる(事業別に補助率は異なる) 
③補助金の算定要件が令和8年6月の処遇改善加算の算定要件となる可能性が高い

2.対象事業

①対象事業

(1)以下に掲げるサービス類型の障害福祉サービス事業所等であって、所定の支給要件を満たすもの

居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、重度障害者等包括支援、生活介護、施設入所支援、短期入所、療養介護、自立訓練(機能訓練・生活訓練・宿泊型)、就労選択支援、就労移行支援、就労継続支援A・B型、就労定着支援、自立生活援助、共同生活援助、児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援、障害児入所施設(福祉型・医療型)

(2)以下に掲げるサービス類型の障害福祉サービス事業所等であって、所定の支給要件を満たすもの

計画相談支援、地域相談支援(地域移行支援・地域定着支援)、障害児相談支援

3.算定要件

上記(1)に掲げる障害福祉サービス事業所等

基準月において、処遇改善加算を算定していること。

※基準月において算定していない場合であっても、申請時に処遇改善加算を算定している又は処遇改善加算を令和8年度中に算定することを誓約した場合は、基準月から処遇改善加算を算定しているものとします。なお、当該誓約をした場合は、当該事業の実績報告時において、処遇改善加算の算定について報告が必要です。

●基準月について

原則として、令和7年12月とします。

処遇改善加算Ⅰ又はⅡを算定している場合は、以下のいずれかの取組を実施していること。

経験・技能のある障害福祉人材のうち1人以上は、賃金改善後の賃金の見込額(処遇改善加算を算定し実施される賃金改善の見込額を含む)が年額460万円以上であること(処遇改善加算による賃金改善以前の賃金が年額460万円以上である者を除く)。

※基準月において当該要件を満たしていない場合であっても、申請時に令和8年度中の実施を誓約した場合は、基準月から当該要件を満たしているものとします。なお、当該誓約をした場合には、当該事業の実績報告時において、当該賃金改善について報告が必要です。

職場環境等要件について、全体から14以上の取組を実施していること。

※基準月において当該要件を満たしていない場合であっても、申請時に令和8年度中の実施を誓約した場合は、基準月から当該要件を満たしているものとします。なお、当該誓約をした場合には、当該事業の実績報告時において、14以上の取組の実施について報告が必要です。

処遇改善加算Ⅲ又はⅣを算定している場合は、職場環境等要件について、全体から8以上の取組を実施していること。

※基準月において当該要件を満たしていない場合であっても、申請時に令和8年度中の実施を誓約した場合は、基準月から当該要件を満たしているものとします。なお、当該誓約をした場合には、当該事業の実績報告時において、8以上の取組の実施について報告が必要です。

上記(2)に掲げる障害福祉サービス事業所等

基準月において、処遇改善加算Ⅳの算定に準ずる以下の要件を全て満たすこと。

  • 任用要件・賃金体系の整備等(下記ア~ウを全て満たすこと)
ア:職員の任用の際における職位、職責、職務内容等に応じた任用等の要件(※)を定めていること。

  ※職員の賃金に関するものを含む。

イ:アに掲げる職位、職責、職務内容等に応じた賃金体系(※)について定めていること。

  ※一時金等の臨時的に支払われるものを除く。

ウ:ア及びイの内容について就業規則等の明確な根拠規定を書面で整備し、全ての職員に周知していること。

【留意事項等】

・常時雇用する者の数が10人未満の事業所等など、労働法規上の就業規則の作成義務がない場合は、就業規則の代わりに内規等の整備、周知により上記ア~ウの要件を満たすこととしても差し支えありません。

・申請時に上記ア及びイの定めの整備を令和8年度中に行うことを誓約した場合には、基準月から当該要件を満たしているものとします。

●研修の実施等(下記ア及びイを全て満たすこと)

ア:職員の職務内容等を踏まえ、職員と意見交換をしながら、資質向上の目標及び以下に掲げる事項に関する具体的な計画を策定し、当該計画に係る研修の実施又は研修の機会を確保していること。

・資質向上のための計画に沿って、研修機会の提供又は技術指導等を実施するとともに、職員の能力評価を行うこと。

・資格取得のための支援(※)を実施すること。

※研修受講のための勤務シフトの調整、休暇の付与、費用(交通費、受講料等)の援助等

イ:アについて、全ての職員に周知していること。

【留意事項等】

・申請時に上記アの計画を策定し、令和8年度中に研修の実施又は研修機会の確保を行うことを誓約した場合は、基準月から当該要件を満たしているものとします。

●職場環境等要件(下記ア及びイを全て満たすこと)

ア:別表に掲げる「入職促進に向けた取組」「資質の向上やキャリアアップに向けた支援」「両立支援・多様な働き方の推進」「腰痛を含む心身の健康管理」「やりがい・働きがいの醸成」の区分ごとに1以上の取組を実施すること。
イ:別表に掲げる「生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組」のうち2以上の取組を実施すること。

【別表】

別表3:https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/476300.pdf

【留意事項等】

・1法人あたり1の施設又は事業所のみを運営するような法人等の小規模事業者は、別表㉔の取組を実施していれば、上記イの要件を満たすものとします。

・申請時に職場環境等要件に係る取組を令和8年度中に行うことを誓約した場合は、基準月から当該要件を満たしているものとします。

4.支給方法

補助金は、毎月支給される仕組みではなく、令和7年12月から翌年5月までの6か月分を対象期間として、その期間分の補助額をまとめて一括で交付する仕組みが示されています。

令和7年12月分の介護報酬額を基準月として補助額を算定し、対象となる6か月分の補助額を合算したうえで、事業申請を経て交付されます。

このため、12月分から毎月補助金が振り込まれるわけではない点に注意が必要です。

5.補助額

以下の式により補助額を算出の上、事業所等ごとに合計した額とします。

 「補助額」 = 「基準月の障害福祉サービス等総報酬(※1)」 × 「交付率(※2)」

 ※1:基本報酬サービス費に各種加算・減算を加えた総額(過誤調整を実施した場合は、その分の単位数を含みます)。また、障害児入所施設等については、支弁した障害児施設措置費も含みます。

※2:下表のとおり。

6.申請方法と今後の流れ

本事業の補助金を受給するためには、介護事業所ごとに、所定の手続きを行う必要があります。
申請は、事業所が所在する都道府県知事に対して行い、申請の手続きは大きく分けて3つのステップで構成されています。

STEP 1:「計画書」を提出する

提出内容: 補助金の支給要件を満たしているか、また交付された補助金をどのような使いみち(賃金改善や職場環境改善)に充てるかなどを記入した「計画書」を作成します。

提出先: 事業所の所在地を管轄する都道府県知事に対して提出します。

留意点: 都道府県によって独自の申請様式や提出方法が定められている場合があるため、
必ず
所在地の都道府県のホームページを確認する必要があります。

STEP 2:補助金で賃金改善等を実施する

計画書が受理され、補助金が交付された後、その内容に基づき事業を実施します。

賃金改善: 交付された補助金を使い、計画に沿って介護従事者の賃金改善(基本給、手当、賞与等)を行います。基本給による改善が望ましいとされていますが、手当や一時金との組み合わせも可能です。

職場環境改善: 職場環境改善に取り組む事業所として申請した場合は、研修費や介護助手の募集経費などに充てることができます。なお、この費用を賃金改善に充てることも可能です。

職員への周知: 補助金を申請した事業者は、賃金改善を行う方法などについて、申請書を用いるなどして職員に周知しなければなりません。

STEP 3:「実績報告書」を提出する

提出内容: 補助金を使った結果を「実績報告書」にまとめ、賃金改善の証明書類などと共に提出します。

報告項目: 実際に支払われた補助金の総額、賃金改善に充てた額、職場環境改善に充てた額(研修費、募集経費など)を具体的に記載します。

資料の保管: 計画書の根拠資料、就業規則、労働保険関係の書類などは、実績報告書の提出後保存し、都道府県知事からの求めがあれば速やかに提示できるようにしておく必要があります。

7.具体的な申請受付の時期

実際の申請受付を開始する時期は、事業の実施主体である各都道府県によって異なります。

2月1日現在、続々と要綱等の情報が都道府県ごとに出てきていますが、具体的なスケジュールを日付まで明示しているところはまだ少ない状態です。

中旬にかけて情報が出て来ますので、都道府県の情報収集に力を入れましょう。

8.最後に

現時点で申請が可能かどうか、具体的な開始日がいつになるかを知るために、以下の対応が必要です。

自治体のホームページを確認: 本事業では、都道府県が独自の申請様式や提出方法を定める場合があります。そのため、事業所が所在する都道府県の公式ホームページを必ず確認してください。

また、今後令和8年6月に向けた処遇改善加算の情報も出てくる可能性が高いため、そちらの情報収集も行えるよう予定を組んでいきましょう。

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