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高齢者虐待防止の推進で全介護サービス事業所がやらなくてはいけないこと【令和3年 介護報酬改定】

この記事では、令和3年の介護報酬改定で、全介護サービスに義務付けられた虐待防止の推進に関する取り組みをご紹介します!

介護事業所向けお役立ち情報
2021年介護報酬改定完全理解マニュアル
紹介画像


介護事業所向けに、2021年の介護報酬改定の内容をまとめました!
<目次>
1)2021年介護報酬改定の概要
2)2021年介護報酬改定の改定内容
3)2021年介護報酬改定で変更のあった加算
4)2021年介護報酬改定を受けて事業所がするべきこと

第199回社会保障審議会介護給付費分科会

今回の介護報酬改訂にて、基本報酬は1単位から上がる等わずかながら変化を見せ、加算等の新設や廃止も多くみられました。

今回の介護報酬改定のポイントは大きく分けて5つです。

  1. 感染症や災害への対応力強化
  2. 地域包括ケアシステムの推進
  3. 自立支援・重度化防止の取組の推進
  4. 介護人材の確保・介護現場の革新
  5. 制度の安定性・持続可能性の確保
  6. その他

そして、この中の『6.その他』に、高齢者虐待防止の推進が含まれています。

高齢者虐待防止法とは

平成 17 年 11 月 1 日に国会において「高齢者に対する虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(以下、「高齢者虐待防止法」といいます。)が議員立法で可決、成立し、平成 18 年 4 月 1 日から施行されることになりました。

この法律では、直接的に高齢者の虐待を禁ずることはもちろん、介護従事者に対して、虐待の現場を発見した際の市町村への通報義務を定めたり、通報を受けた市町村の対応等を定めています。

◆厚生労働省 参考資料掲載先:高齢者虐待防止法

同様の法律は、高齢者だけでなく障がい者にも定められています。

◆厚生労働省 参考資料掲載先:障害者虐待防止法

今回の介護報酬改定では、これら虐待に対する取り組みを今までより強化するため、介護事業所に対して運営基準に項目を追加することで更に防止に取り組む体制を作ることを定めています。

高齢者虐待防止の推進

今回の介護報酬改定では、全ての介護サービス事業者を対象に、利用者の人権の擁護、虐待の防止等の観点から、虐待の発生又はその再発を防止するための委員会の開催、指針の整備、研修の実施、担当者を定めることが義務づけられました。(※3年の経過措置期間有)

運営基準(省令)に以下が追加されました。

  1. 入所者・利用者の人権の擁護、虐待の防止等のため、必要な体制の整備を行うとともに、その従業者に対し、研修を実施する等の措置を講じなければならない旨を規定。

  2. 運営規程に定めておかなければならない事項として、「虐待の防止のための措置に関する事項」を追加。

  3. 虐待の発生又はその再発を防止するため、以下の措置を講じなければならない旨を規定。
    ・虐待の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等の活用可能)を定期的に開催するとともに、その結果について、従業者に周知徹底を図ること
    ・虐待の防止のための指針を整備すること
    ・従業者に対し、虐待の防止のための研修を定期的に実施すること
    ・上記措置を適切に実施するための担当者を置くこと

以上3点が介護事業所が行うべきこととして運営基準に追加される項目です。

運営基準に定められますので、実施できていなければ運営に関わってくるということになります。

まとめ

今回は、2021年3月18日に決定した、全介護サービスに共通で策定が義務付けられる高齢者虐待防止の推進についてご紹介してきました!

重要事項説明書等の再締結の中で情報収集を行うのは大変だと思いますが、お役にたてるよう、これからも発信して参ります!

お役立ち資料:最新の介護報酬改定内容を確認したい方へ

介護事業所向けに2021年の介護報酬改定に関する情報をまとめました。
現在介護報酬はどのようなルールが定められているかや、前回の改定を受けて何をすべきか確認できる資料です。
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