障害者生活支援体制加算は、介護老人福祉施設に入所する利用者の中でも、障害を持つ高齢者に対する支援を評価する加算です。
障害者生活支援体制加算は(Ⅰ)と(Ⅱ)の2つに分けられており、算定要件と単位数がそれぞれ異なります。障害者生活支援体制加算の算定要件や単位数について詳しく知りたい施設管理者も多いのではないでしょうか。
この記事では、障害者生活支援体制加算の算定要件や単位数についてわかりやすく解説します。
目次
障害者生活支援体制加算とは、介護施設を利用する障がい者の生活の質向上を目的とした加算です。介護老人福祉施設に入所している障がい者に対して、常勤の障害者生活支援員を配置し、適切なケアを提供している場合に算定できます。
障害者生活支援体制加算の対象施設は、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)です。介護老人福祉施設とは、さまざまな障がいや認知症などで常に介護を必要とする高齢者が入所して、日常生活を送るために必要な介護サービスを提供している施設です。
障害者生活支援体制加算は(Ⅰ)と(Ⅱ)で単位数が異なります。ここでは、障害者生活支援体制加算の単位数について詳しく解説します。
障害者生活支援体制加算の単位数については、以下の表をご覧ください。
加算の種類 | 単位数 |
障害者生活支援体制加算(Ⅰ) | 26単位/日 |
障害者生活支援体制加算(Ⅱ) | 41単位/日 |
障害者生活支援体制加算は(Ⅰ)と(Ⅱ)でそれぞれ単位数と算定要件が異なります。しかし、この2つの加算を同時に算定できない点には注意しましょう。
障害者生活支援体制加算は(Ⅰ)と(Ⅱ)で算定要件が異なります。ここでは、各加算の算定要件について詳しく解説します。
障害者生活支援体制加算の算定要件は、主に障がい者の割合と、それに対する障害者生活支援員の配置人数によって決められています。
障害者生活支援体制加算(Ⅰ)の算定要件については以下の表をご覧ください。
障害者生活支援体制加算(Ⅰ)の算定要件 |
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障害者生活支援体制加算(Ⅱ)の算定要件は、障害者生活支援体制加算(Ⅰ)の算定要件よりも障がい者の割合や障害者生活支援員の配置人数が多く設定されています。
障害者生活支援体制加算(Ⅱ)の算定要件については、以下の表をご覧ください。
障害者生活支援体制加算(Ⅱ)の算定要件 |
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障害者生活支援体制加算の算定要件に含まれている障がい者については、細かい条件が決められています。また、障害者生活支援員として該当する職員の要件についても、条件が決められているため注意しましょう。
障害者生活支援体制加算における障害者の要件や障害者支援員の要件については、以下の表をご覧ください。
障害者生活支援体制加算における障害者の条件 | ||
障害種別 | 入所者の要件 | 障害者生活支援員の要件 |
視覚障害者 | 身体障害者手帳の1級又は2級等 | 点訳の指導、点訳、歩行支援等をおこなうことができる者 |
聴覚障害者 | 身体障害者手帳の2級等 | 手話通訳等をおこなうことができる者 |
言語機能障害者 | 身体障害者手帳の3級等 | 手話通訳等をおこなうことができる者 |
知的障害者 | 重度の障害を有する者 | 知的障害者福祉法第14条各号に掲げる者又はそれに準じる者 |
精神障害者 | 精神障害者保健福祉手帳の障害等級が1級又は2級に該当する者であって、65歳に達する日の前日までに同手帳の交付を受けた者 | 精神保健福祉士又は精神保健及び精神障害者福祉に関する法律施行令第12条各号に掲げる者 |
障害者生活支援体制加算は、入所している障がい者に対して、常勤の障害者生活支援員を配置し、適切なケアを提供している場合に算定できる加算です。
算定要件には、該当する障がいを持った利用者の割合や、障害者生活支援員の配置人数に関する条件が定められています。障害者生活支援体制加算の算定を考えている場合、特に障害者の条件や人数の割合などに注意する必要があります。
今後算定を考えている場合は、算定要件を細かく確認してから準備を進めましょう。