介護用品は利用者や家族にとって日常的に必要なため、費用が負担になることも多い傾向です。
しかし、最近では100均でも介護に役立つ商品が増えてきているため、家計の負担を軽減できる便利グッズがお手軽に手に入ります。
今回は、家族の介護をサポートする100均で手に入る便利グッズをさまざまな目的に合わせて紹介します。ぜひ、最後までお読みください。
目次
介護用品の値段は、種類や品質によって異なりますが、高機能や大量生産ができないなどの理由により高価なものが多い傾向です。
介護保険が適用されるものであれば、費用の負担を減らすこともできますが、介護保険が適用されずに、普段から使用するものであれば費用が高くなって悩んでいる場合もあるはず。
すべての介護用品をまかなうことはできませんが、最近では100均での介護用品でも代用できるものが増えています。100均である程度の介護用品を代用できれば、利用者・家族の負担も少なくなるため、おすすめです。
今回は、100均で購入できる介護用品便利グッズを、さまざまな目的に合わせて紹介します。
まずは、転倒防止用100均グッズの中で特におすすめの2つをご紹介します。
家の中で、じゅうたんやカーペットを床に敷いている場合、それらがズレたり、めくれたりして、足が引っかかる危険性があります。そんな場合に、滑り止めマットを入れると、じゅうたんやカーペットがズレたり、めくれたりする心配がありません。
それだけでなく、ベッドから足をおろす位置にマットを敷いておくと、立ち上がる時にも足が滑りにくくしっかりと踏ん張ることができます。
ジョイントマットは、小さい子供がいる家庭でよく使用されていますが、高齢者の利用者が住んでいる場合も活用できます。ジョイントマットは、クッション性があるため、転倒した際のケガ防止や、足を滑らせにくくする役割があります。
その他にも、ジョイントマットは高い撥水性を有しているため、水分をこぼしてしまっても、すぐに拭き取れば問題ない、部屋の形状・大きさを問わずに敷けるなどのメリットがあります。
在宅で心地よく過ごすためには、室内の快適性を高めることも重要です。ここでは、室内の快適性を高める100均グッズを紹介します。
排せつ介護は、在宅介護において負担が大きい問題の1つで、介護する家族にとって肉体的・精神的な負担が大きいだけでなく、介護を受ける本人にとっても自尊心が傷つくことがあります。
また、排せつは日常的におこなわれるため、費用の負担も高くなってしまうかもしれませんが、100均のグッズをうまく活用すれば、その負担も軽減できるはずです。
排せつ介護の中で問題の1つになるのが、使用済みおむつのニオイです。新聞紙やポリ袋に包む、ふた付きのゴミ箱に捨てるなどをして、ニオイ対策をしていることもありますが、ゴミに出すまで数日間保管しなければならず、漏れ出てしまうニオイに悩む方も少なくないはず。
そんな場合は、おむつ用消臭ポリ袋がおすすめ。見た目は、普通のビニール袋と比べても大きな違いはないものの、おむつ用消臭袋には消臭成分が含まれているため、ビニール袋よりも臭いを抑える効果があります。100均では、子ども用として販売されている場合もありますが、ほとんどは、大人のおむつも入るくらいの大きさで売られています。
利用者が入浴を毎日おこなわない場合に、からだ表面の汚れを落とす場合や、おむつ交換の際に、清潔を保つためにおしりふきを使用することがあるはずです。
このように、からだの汚れをキレイにしたいため、大量のからだふき、おしりふきを使用したものの、すぐに使い切るため、費用が重なると悩んだこともあるはず。しかし、100均であれば、からだふきは50〜70枚、おしりふきは100枚程度入っているので、1回の使用量を気にする必要がありません。
また、ノンアルコール無香料タイプも多く売っているので、肌にやさしく安心して利用できます。
日常生活で使用するための大人用紙おむつは、ドラッグストアなどで大量に購入した方が、費用の負担も少ないですが、どこかへ出掛ける際は、100均の大人用紙おむつもおすすめです。
100均の大人用紙おむつは、1枚ずつ梱包されているため、カバンなどからむき出しのままに入れることもありません。使用しなくても持参しているだけで、何かあってもすぐに対応できるので安心です。
昼間は問題なくても、夜間はおむつを長時間着用するため、おむつからの漏れなどが生じやすくなります。そんな時は、吸水シートを1枚敷くだけで、おむつからの漏れを防げます。吸水シートは、おむつ交換の時におしり部分をサポートできるサイズや、背中からおしり部分までをサポートできるサイズまでさまざまあるため、利用者に合わせてサイズは選びましょう。
おむつ交換など、手が汚れるかもしれない場合は、使い捨てのビニール手袋がおすすめです。身内の場合でも、ビニール手袋を着用して、清潔な状態でおむつ交換などをすることで、感染予防にもつながります。100均のビニール手袋であれば、100〜150枚程度入っているため、お財布にも優しい便利グッズです。
使用済みのおむつや、部屋にこもるような臭いなど、介護をおこなうにあたって臭いの悩みは多くの利用者・家族が抱えているはずです。
もちろん換気ができれば最も良い方法にはなりますが、換気とともに消臭剤・芳香剤を使用すれば、気になる臭いも軽減できるはず。100均でも多くの消臭剤・芳香剤が売られていますが、臭いがある商品だといろいろな臭いが混ざって消臭剤・芳香剤を置いたことが逆効果になるかもしれません。
そのため、無香消臭のシリーズがおすすめ。最近では、炭などが配合された商品も売っているため、以前より消臭効果が期待できるはずです。
ここでは、少しでもスムーズに食事をおこなうための介護用品便利グッズを紹介します。
厚生労働省が発表した「令和5年人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、肺炎は、死亡数の死因順位別で第5位と高いランキングになっています。
また、高齢者になると、飲み込む能力も低下するため、誤嚥性肺炎を発症してしまう危険性が高い傾向です。
飲み物をコップで飲んでしまうと、一気に水分が口の中に入ってしまった結果、むせて誤嚥性肺炎を発症する場合があります。また、ベッドにいる時間が長い利用者の場合は、介助で水分を飲ますことに苦労する場合も。そんな時は、ストロー付きのコップがおすすめです。
コップにストローが付いているため、一気に水分を飲み込む心配や、ハンドル付きの場合が多いため、こぼす心配などもありません。
シリコン製スプーンは、その素材からも口当たりが柔らかいため、介助される利用者にとっても食べやすいだけでなく、家族にとっても口に運びやすく食べさせやすいスプーンです。また、やわらかい材質なため、食器の中にある食べ物も残さずキレイにすくうこともできます。
高齢者になると、握力が低下してしまうため、食器を落としてしまう場面がありますが、シリコン製の食器なら、食器を落としても割れる心配がありません。
最低限必要な日常的な動作である「ADL」を維持するためには、できる限り自分自身の体を動かすことが重要です。日常生活の中で、意外と難しい動作の1つとしてお箸の動作があります。お箸を使う動作は、指先を細かく使うため、認知機能の維持・向上の効果も期待できます。
そんな場合は、子ども向け商品のトレーニング箸であれば、高齢者や、筋力低下や麻痺などがあっても、問題なく使用できるため、お箸を使って食事を楽しめます。
近年は、口腔ケアの重要性が今までより高くなっています。しかし、すべての利用者が自分で口腔ケアができるとは限りません。今回は、特にベッド上など活動量が少ない利用者でも口腔ケアをおこなう際に役立つ便利グッズを紹介します。
口腔内が汚れた結果、歯周病になってしまうと、糖尿病・心疾患・骨粗鬆症、がんなど、さまざまな全身疾患と関連していることが報告されています。
これらの報告からも近年では、口腔内を清潔に保つことの重要性が高まっています。
ベッド上などで口腔ケアをおこなう場合、うがいした後の水をドコに捨てるのか困る場面があります。そんな場合は、うがい受けあると便利です。洗面器などでも代用できますが、うがい受けとして最適化された容器のほうが、手軽に使えて水もこぼしにくいはずです。
高齢者になると、入れ歯を使用する頻度も多くなりますが、入れ歯を保管する入れ歯ケースを持っていないという方も多くいます。
洗った後の入れ歯は、乾燥による変形やひび割れを防ぐために、基本的に水に浸して保管することが重要なため、入れ歯ケースの中で保管しましょう。入れ歯ケースと聞くと、ある程度の値段が必要と思うかもしれませんが、100均でも売っているため、おすすめです。また。100均であれば、値段が安いため、月に一度交換するなどのように衛生的にも効果的な使用もできます。
歯を拭くだけで汚れを落とす歯磨きシートの使用は、日々の口腔ケアに最適です。念入りに口腔ケアをするためには、歯磨きでもケアが最も適切ですが、簡易的なケアであれば歯磨きシートがおすすめ。特にベッド上で過ごす時間が長い方には、気軽に口腔ケアができるはずです。
今回は100均で簡単に手に入る便利グッズを紹介しました。介護用品は高価なものが多いため、日常的に使用すると費用の負担が大きくなってしまいます。しかし、100均で販売されている介護グッズは、その手頃な価格と実用性から、初めての介護用品を購入する方にも非常におすすめです。
また、消耗品や衛生用品などで定期的に交換する必要がある場合もリーズナブルな価格は大きな魅力のはず。100均であれば気軽に試せるため、気になるグッズがあれば一度試してみましょう。