この記事では、サービス事業所にとってのアセスメントについてご紹介してまいります。
目次
アセスメントとは評価や査定を指す英語の「assessment」が語源で、「人やものごと、環境等を客観的に評価・分析すること」という意味で、我々介護の現場だけでなく、医療の現場や他業界においても広く使われています。
大切なポイントは、それぞれの分野において対象となる人やもの等を、数値的、計算的、客観的な基準に基づき、主観や先入観がない状態で評価をすることだと言えます。
『アセスメント』と言うと、介護支援専門員さんが実施するもので、訪問介護や通所介護等のサービス事業所では作成しなくても良いというイメージを持たれている方もいらっしゃいますが、これは間違いです。
『アセスメント』は、サービス事業所がその視点でご利用者様を評価・分析し、それぞれの計画を立てるための根拠となる書類です。
サービス事業所においてご利用者様に対し『適切な介護のマネジメントを実施した』ことを示す重要な書類となりますので、計画作成の際には必ずアセスメントが必要となります。
【例】令和4年5月1日から介護サービスが開始する場合の適切なケアマネジメントが確認できる状態
①新規契約:令和4年4月1日
②アセスメント実施:令和4年4月10日
③介護計画作成:令和4年4月20日
④介護計画説明及び同意:令和4年4月25日
⑤介護サービス開始:令和4年5月1日
実施時期:介護計画の作成前
アセスメントは、介護計画作成の根拠となるものです。
アセスメントの対象者が在宅で生活していくために何が課題となっているのかが分かる書類が『アセスメント』です。
アセスメントで明らかになった課題を解決するために介護サービス事業所がサービスを提供しますので、『介護計画』にはサービス事業所の提供するサービス内容の詳細が記載されることとなります。
第三者に『なぜこのご利用者はこの介護サービスを受けていて、この回数が必要なのか』が分かる状態でなければいけません。
必要項目:決まりなし
介護支援専門員には『23項目の確認』が義務付けられているのに対し、介護サービス事業所には項目が決定しておらず、書類も任意です。
昨今の行政が行う指導では、サービス事業所が提供しているサービス内容がご利用者様にとって『適切か』が問われます。
この『適切か』は、『必要な支援が必要なだけ行われているか』という意味です。
この適切か否かが確認できる唯一の書類が『アセスメント』ですので、しっかりと計画の作成前に都度、作成を行いましょう。