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訪問介護実習の実習目標はどんなものがある?意識すべき目標について徹底解説!

元山 ゆず香

監修者

介護福祉士

元山 ゆず香

大学を卒業後、特別養護老人ホームにて現場業務に従事。その後、福祉系大手企業に入社し、エリアマネージャーとして、施設介護事業・居宅介護事業・障害福祉サービス事業でのエリアマネジメント・行政対応を経験。また、法人本部に異動し教育部門・監査担当部門の部長を歴任。現在は全国の介護・障害福祉事業所の支援やセミナーの開催、DXO株式会社での介護関連事業の支援などを実施。

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訪問介護の介護士になるために、実習は必須です。

実際の現場での実習は介護士としての自覚や自信につながりますが、そのためにも実習目標は重要なポイント。

こちらの記事では、訪問介護における実習の意味や、具体的な実習目標などについて説明していきます。

訪問介護の介護実習では実習目標を意識することが大切

介護福祉士は国家資格ですが、取得する方法は「福祉系高校ルート」「養成施設ルート」「実務経験ルート」があります。

そのうち福祉系高校ルートと養成施設ルートでは、介護実習がカリキュラムに組み込まれています。

参考:厚生労働省

介護実習では、その実習の狙いである実習目標を理解して取り組むことで大きく成長することができます。

実習を通して介護スキルを習得することも大きな目標ですが、利用者のニーズを理解することや介護以外の業務について学ぶという目標もあります。

優れた介護士になるために、それぞれが個々の実習目標を持って実習に臨むことが求められます。

訪問介護の介護実習で意識すべき5つの実習目標

訪問介護での実習では、現場でしか得られないスキルを養うことが最大の目標です。

また実習目標を意識して実習に取り組むことによって、より成長することができます。

を行う上での具体的な目標として、以下の5つが挙げられます。

①介護現場での業務内容の把握

②介護の技能の習得

③実際の介護現場を通してニーズを把握する

④利用者とのコミュニケーションの練習

⑤介護に携わる様々な職種の連携を学ぶ

それぞれについて以下で詳しく説明していきます。

①介護現場での業務内容の把握

訪問介護での介護士の業務は、大きくわけて「身体介護」「生活援助」の2つです。

それぞれにどんな業務が含まれているのかをしっかりと把握するのが実習目標となります。

身体介護は、利用者の身体に触れて行う介護で、具体的には、食事・入浴・着替え・排泄・歩行など。

生活援助は、利用者やその家族にとって行うのが困難な家事などのサポートで、具体的には食事の支度・洗濯・掃除・買い物・薬の受け取りなどがあります。

また、医療行為や日常生活とはかけ離れた家事の代行など、介護士ができないことも覚えておかなければいけません。

それらの業務内容を通して利用者の日常生活を知り、どのような介護が必要なのかを見極めることを目標とします。

②介護の技能の習得

訪問介護実習では、現場でしか学ぶことができない技能を習得する目標もあります。

まずは、食事や入浴などさまざまな介護に立ち合い、基本的な介護における介護士の技能を確認します。

慣れてきたら、実際に行って専門的な技術を習得しますが、これと同時に、それぞれの利用者に合う介護技能を身につけるよう意識することも重要なポイントです。

これまでの授業で学んだ知識や技術を現場での実習で実践してみて、何か不足している情報を見出すことを目標とします。

また、現場以外の仕事である介護記録や計画書の作成を学び、サービスの流れを把握してスムーズな介護を行うスキルの習得も目指していきましょう。

③実際の介護現場を通してニーズを把握する

訪問介護の実習では、これまでに学んできた膨大な知識を活かして、利用者のニーズを把握することを目標とします。

利用者のニーズとは、介護士などの専門職が客観的な視点から判断する援助の必要性であり、利用者の要求とは別物です。

これらの区別ができるようになると、表面的なニーズと隠れたニーズを把握できるようになり、利用者自身が気づいていない可能性を発見できるかもしれません。

それにより、利用者にとっての課題が特定しやすく、ニーズも把握しやすくなります。

さらに、訪問介護自体の目的である「利用者の自立」に役立つサービスにつながります。

④利用者とのコミュニケーションの練習

介護の仕事は、高齢者や障害者の気持ちを理解し、常に思いやりの気持ちを持って接することが基本となります。

それは実習でも同じです。

利用者との関係性を深めるためのコミュニケーションスキルを養うことが、介護士としてのスキルアップに直結します。

特に訪問介護の実習は、利用者とその家族のプライバシー空間である自宅に身を置きながらの介護であり、利用者との人間関係を深めるのに最適な場です。

つまり、現場では介護士がどのように利用者と接し、どのような視点で観察しているのかを学ぶ絶好の機会。

利用者の異変を察知したり、突発的な事故を防ぐ能力を高めるためにも、コミュニケーション技術の習得を目標に掲げます。

⑤介護に携わる様々な職種との連携を学ぶ

訪問介護に関わるのは介護士だけではありません。

利用者ひとりに対する介護サービスを、訪問看護師や在宅介護を支援する他業種、さらに介護保険などの制度と連携を図り、利用者にとってより良い介護を行えるよう協力します。

現場では、介護サービスを提供するすべての人が集まり「介護サービス担当会議」や「ケースカンファレンス」と呼ばれる会議が行われます。

実習でもそこに参加して、訪問介護における介護士の役割はもちろん、様々な専門職による介護サービスとの連携方法を学ぶことを目標とします。

そうすることによって、介護士の必要性やチームケアの在り方に対する理解がより深まります。

訪問介護の実習期間はどれくらい?

実習の期間や回数は学校や施設によって違いますが、一般的には期間が2〜5週間、時間にすると450時間以上を3,4回に分けて行われます。

介護実習は実際の職場(医療関連施設・障害者施設・老人福祉施設)での介護になりますが、訪問介護の場合は利用者宅での実習となります。

まとめ

訪問介護の実習目標を明確にすることで、実習での成果も大きくなります。

実習では短期間で多くのことを学びますが、そのすべてが介護福祉士として必要なこと。

今後のキャリアを左右する貴重な経験になるのは間違いないので、ぜひご紹介した実習目標を参考にして実習に臨んでみてください。