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【2024年度改定】配置医師緊急時対応加算とは?算定要件や単位数を詳しく解説!

2024-12-09

介護と医療との連携は近年ますます重要性を増しています。介護施設に入所している利用者に関しても、医療による迅速な対応により、健康状態や生活の質の維持につながります。

配置医師緊急時対応加算は、介護施設における入所者の急変時に、配置医師がより迅速に対応できる体制づくりのための加算です。2024年度の報酬改定では、加算の要件や評価基準が見直され、施設の収益にも影響を与えるポイントとなりました。

この記事では、2024年の報酬改定を踏まえ、配置医師緊急時対応加算の概要、算定要件、単位数について詳しく解説します。

配置医師緊急時対応加算とは?

配置医師緊急時対応加算とは、介護施設で利用者が急変した際に、勤務時間外の医師が直接施設を訪問して対応した場合に、介護施設が算定できる加算です。

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)や地域密着型介護老人福祉施設(地域密着型特別養護老人ホーム)には、配置医師の義務があります。利用者の健康状態の維持・管理のためには医療的なサポートが必要なため、必要な診察を配置医師がおこないます。

ただし、この配置医師は施設の常勤医師ではなく、多くは近隣のクリニックや在宅療養支援診療所の医師であり、常に施設に滞在しているわけではありません。そこで介護施設にとって重要なのは緊急時対応の連絡・協力体制です。医師と連携して、スムーズかつ迅速に緊急時の診察につなげることが必要です。

そこで介護施設側も体制を整え、医師と連携して緊急時の対応をおこなうことで評価されるようになりました。それが、2018年の介護報酬改定で創設された配置医師緊急対応加算です。この加算は、2024年の報酬改定でも要件が見直しされ、より充実した医療連携が可能となりました。

配置医師緊急時対応加算の算定要件と単位数

配置医師緊急時対応加算の算定要件と単位数について解説します。

配置医師緊急時対応加算の算定要件

配置医師緊急時対応加算の算定要件を解説します。算定要件は以下の通りとなっています。

次の基準に適合しているものとして届出を行った指定介護老人福祉施設において、配置医師が施設の求めに応じ、早朝(午前6時から午前8時まで)、夜間(午後6時から午後10時まで)、深夜(午後10時から午前6時まで)又は配置医師の通常の勤務時間外(早朝、夜間及び深夜を除く。)に施設を訪問して入所者に対し診療を行い、かつ、診療を行った理由を記録した場合に所定単位数を算定する。ただし、看護体制加算(Ⅱ)を算定していない場合は、算定しない。

・入所者に対する注意事項や病状等についての情報共有、曜日や時間帯ごとの医師との連絡方法、診療を依頼する場合の具体的状況等について、配置医師と施設の間で、具体的な取決めがなされていること。

・複数名の配置医師を置いていること又は配置医師と協力医療機関の医師が連携し、施設の求めに応じ24時間対応できる体制を確保していること。

引用:厚生労働省「令和6年度介護報酬改定の主な事項について」

施設の配置医師が施設の求めに応じて、施設を直接訪問して入所者への緊急の診察をしたときに算定できる加算です。加算の算定のためには以下の全ての条件を満たさなければいけません。

  • 早朝・夜間・深夜または通常の勤務時間外に施設の配置医師が対応
  • 直接施設を訪問し診療をおこなう
  • 診療をおこなった理由を明記する
  • 看護体制加算(Ⅱ)を算定している
  • 施設と医師の間に情報共有や連絡方法などの具体的な取り決めがある
  • 複数の配置医師を置いているまたは施設の求めに応じ24時間対応できる体制を確保している

以上の要件をすべて満たす必要があります。医師に往診を依頼すれば誰でも算定できる加算というわけではありません。緊急時を想定した体制の取り決めや情報共有、入院についての判断など、医療機関との連携の下で施設の果たすべき役割をクリアしなければいけないことがわかります。

配置医師緊急時対応加算の単位数

配置医師緊急対応加算の単位数は対応時間帯によって異なります。

時間帯時間単位数
日中の通常勤務時間外18:00〜翌8:00を除く通常勤務時間外325単位
早朝・夜間6:00〜8:00
18:00〜22:00
650単位
深夜22:00〜翌6:001,300単位

単位数の内訳を見ると、深夜帯の加算が最も手厚くなっています。2024年の報酬改定では、新たに日中の通常勤務時間外の区分が新設されました。次の章で詳しく解説します。

配置医師緊急時対応加算の2024年度の改定ポイント

配置医師緊急時対応加算は2024年の報酬改定で見直され、新しい区分が追加されました。

配置医師の日中の通常勤務時間外における緊急対応に対する加算が新設

これまで医師の緊急訪問で加算が算定できるのは早朝・夜間・深夜の時間帯のみでした。しかし、日中の時間帯であっても、配置医師が通常の勤務時間外に対応することがあります。特に、介護施設でも看取りなども含めた利用者の医療ニーズが高まっています。そのため、緊急時の対応が必要な場面も多く想定され、医療との連携がさらに重要になっています。

そこで、2024年の報酬改定を機に、早朝・夜間・深夜以外の時間帯でも、緊急時の対応を評価する区分が追加されました。施設側としては、加算による収益アップだけでなく、医療ニーズの高い利用者や家族への安心感にもつながる報酬改定となります。

すでに配置医師緊急時対応加算を算定している施設は、日中の緊急体制や連絡手段などを再確認し、新設された区分にも対応することが求められます。

まとめ:配置医師緊急時対応加算を活用しよう

配置医師緊急時対応加算は、緊急時の医師による対応を評価する加算です。2024年度の改定で日中の緊急対応も対象となりました。今回追加された区分でも加算を算定できるよう、連絡体制を整備し、介護と医療の連携を強化しましょう。

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