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介護度の区分にはどんな特徴がある?利用できるサービスなど介護度ごとの違いを解説!

2023-05-09

 保険制度によって定められる介護度の区分によって、様々な違いがあるのをご存知でしょうか?

それらは、介護が必要となった方やその家族に大きな影響を与えます。

こちらでは、介護度の区分によって違う基準時間や介護保険の支給限度額、また利用できるサービスや福祉用具についてお伝えします。

要介護度の区分とは

介護の必要性を指標化したのが「介護度」で、介護保険制度に基づき厚生労働省より定められた一定の基準により認定されます。

基準は統一されていますが、既往歴や持病・認知症の有無などにより、同じ病気にかかっている人でも介護度が同じになるわけではありません。

要介護認定を受けた場合は、心身の状態に応じてそれぞれ「要支援1〜2」「要介護1〜5」の全7区分のいずれかに判定され、介護に要する時間やサービス等の内容が異なります。

参考:厚生労働省

介護度の区分によって何が変わる?

介護度の区分によって変わる項目は以下の通りです。

①要介護認定の基準時間が違う

②介護保険の支給限度額が違う

③利用できるサービスが違う

④レンタルできる福祉用具が違う

判定を受ける前に覚えていた方が良いので、それぞれの違いについて以下で詳しくご説明します。

①要介護度認定の基準時間が違う

要介護者の介護に要する時間を表したのが、要介護認定の基準時間です。

それぞれの基準時間から、介護に要する時間が長いほど介護度が重いことがわかりますが、必ずしも心身の状態と比例はしません。

下記の基準時間はあくまでも指標で、実際に介護に要する時間ではないこともあるため注意してください。

区分ごとの要介護認定基準時間の違い

要介護度認定基準時間

要支援1

要介護認定等基準時間が25分以上32分未満又はこれに相当すると認められる状態

要支援2

要介護認定等基準時間が32分以上50分未満又はこれに相当すると認められる状態

要介護1

要介護2

要介護認定等基準時間が50分以上70分未満又はこれに相当すると認められる状態

要介護3

要介護認定等基準時間が70分以上90分未満又はこれに相当すると認められる状態

要介護4

要介護認定等基準時間が90分以上110分未満又はこれに相当すると認められる状態

要介護5

要介護認定等基準時間が110分以上又はこれに相当すると認められる状態

引用:厚生労働省

②介護保険の支給限度額が違う

介護保険は、基本的に自己負担額が1割〜3割で、所得によって利用できる額が違います。

要介護認定を受ければ、介護保険制度を利用することができますが、それぞれの区分によって限度額が設定されています。

介護度が高くなるほど手厚いサービスが必要となるので、限度額も上がります。

区分ごとの支給限度額と自己負担割合別の自己負担金額は以下の通りです。

支給限度額

自己負担1割

自己負担2割

自己負担3割

要支援1

50,320円

5,032円

10,064円

15,096円

要支援2

105,310円

10,531円

21,062円

31,593円

要介護1

167,650円

16,765円

33,530円

50,295円

要介護2

197,050円

19,705円

39,410円

59,115円

要介護3

270,480円

27,048円

54,096円

81,144円

要介護4

309,380円

30,938円

61,876円

92,814円

要介護5

362,170円

36,217円

72,434円

108,651円

                                 参考:厚生労働省

③利用できるサービスが違う

要介護度の区分によって、利用できるサービスも異なります。

大きく分けると「要支援」と「要介護」で違いがありますが、それぞれの具体的なサービスは以下の通りです。

介護区分

利用可能なサービス

要支援

(介護予防サービス)

訪問型サービス

・介護予防訪問入浴介護

・介護予防訪問看護

・介護予防訪問リハビリテーション

・介護予防居宅療養管理指導

通所型サービス

・介護予防通所リハビリテーション

・介護予防認知症対応型通所介護

複合(訪問・通所)タイプサービス

・介護予防小規模多機能型居宅介護

短期入所型サービス

・介護予防短期入所生活介護(ショートステイ)

・介護予防短期入所療養介護(医療型ショートステイ)

その他のサービス

・介護予防特定施設入居者生活介護

・介護予防福祉用具貸与

・特定介護予防福祉用具購入費の支給

・介護予防住宅改修費の支給

要介護

(介護サービス)

訪問型サービス

・訪問介護

・訪問入浴介護

・訪問看護

・訪問リハビリテーション

・居宅療養管理指導

・夜間対応型訪問介護

・定期巡回・随時対応型訪問介護看護

通所型サービス

・通所介護(デイサービス)

・通所リハビリ(デイケア)

・訪問介護

・短期入所生活介護

・短期入所療養介護

・認知症対応型通所介護

複合(訪問・通所)タイプサービス

・小規模多機能型居宅介護

・看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)

利用できる施設

・介護老人保健施設(老健)

・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

・介護療養型医療施設

・介護医療院

・介護付き有料老人ホーム

・住宅型有料老人ホーム

・サービス付き高齢者向け住宅

・軽費老人ホーム(ケアハウス)

・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

その他のサービス

・福祉用具レンタル

・特定福祉用具購入費の支給

・住宅改修費の支給

参考:厚生労働省

介護予防サービス

要支援区分向けの「介護予防サービス」は、名前の通り要介護とならないよう予防するのが目的のサービスです。

ケアプランの作成は、地域包括支援センターが担当します。

介護サービス

要介護区分向けの「介護サービス」は、身体介護をはじめ日常生活においての介護が中心です。

ケアプランの作成は、居宅介護支援事業所のケアマネージャーが担当します。

④レンタルできる福祉用具が違う

自宅での介護を行う場合は、福祉用具をレンタルするのが便利です。

介護保険でレンタルが可能な福祉用具は、13種類です。

しかし、誰でもすべてレンタルできるわけではなく、介護区分によって利用できる福祉用具に違いがあります。

「要介護2〜要介護5」は基本的にすべてレンタル可能ですが、「要支援1〜要介護1」がレンタルできるのはその中の一部のみです。

参考:厚生労働省

介護区分

レンタルできる福祉用具

要支援1~要介護1

手すり:工事不要のものに限る

スロープ:工事不要のものに限る

歩行器:固定型歩行器や四輪歩行車等

歩行補助つえ:サイドウォーカー・松葉づえ・多脚杖(3~4本の脚)・ロフストランド・クラッチ等

自動排泄処理装置:排便機能を有しないもの(要支援1~2・要介護1~5:尿のみ吸引 要介護4~5:尿便両方を吸引)

要介護2~要介護5

(要支援1~要介護1に上げたものも含む)

車椅子:自走用標準型車いす・普通型電動車椅子・介助用標準 型車椅子

車椅子付属品:車いすクッション・姿勢保持用品・電動補助装置など車いすと一体的に使用されるもの

特殊寝台:サイドレール付き、又は取り付け可能なもの・背部か脚部の傾斜角度・高さが調節できるもの

特殊寝台付属品:マットレス・サイドレール・特殊寝台と一体的に使用されるもの

床ずれ防止用具:体圧分散効果をもつ全身用マットレス・エアマットレス・ウォーターマットレス

体位変換器:体位を容易に変換できる機能を有するもの

認知症老人徘徊感知機器:認知症外出通報システム・離床センサー等

移動用リフト:自力、車いすなどで移動できない人用の工事不要の移動用リフト・バスリフト等

介護度区分に関するQ&A

ここでは介護度区分でよくある疑問をいくつかピックアップし、解説していきます。

Q.1:1人暮らしができるのは介護度区分の内どこまで?

各区分の身体状態から判断するのであれば、要介護2までは1人暮らしが可能な状態と言えます。

要介護1は、基本的な日常生活には問題なく、手助けが必要な場面もたまにある状態です。

要介護2は、立ち上がりや起き上がりなどの動作能力や判断能力が低下しているため部分的な介護が必要ですが、日常生活はほぼ一人で行えるため一人暮らしも可能です。

要介護3となると、日常生活のほぼすべてにおいて介護が必要となるので、一人暮らしは難しく、この時点から施設に入所される方が多いです。

Q.2:介護度の区分に見直しはある?

介護認定は、自治体などに申請後に行われる「認定調査」と、かかりつけ医の「意見書」に基づいて判定されます。

その後、専門家によって「介護認定審査会」が行われ、そこで総合的に審議が行われ介護区分が決まるという流れです。

参考:厚生労働省

納得がいかない判定が出た場合は、まず各市町村の担当者に問い合わせをして説明を聞きます。

それでも納得できない場合は、区分の見直しを申請することができます。

方法は「審査請求(不服申し立て)」・「区分変更」の2パターンあります。

審査請求(不服申し立て)

「介護保険審査会(各都道府県に設置)」に審査請求

→審査後、認められた場合は決定の全部あるいは一部取り消しなどの区分見直しが実行される


注意点

・申請するまでの期間は、認定通知を受けた翌日より3ヶ月以内なので注意が必要

・審査結果が出るまでには数か月かかる場合もあるので、スピーディーな対応を望むのであれば「区分変更」の方がおすすめ

区分変更

判定後に状態が変化したなど、認定を受けた介護区分では日常生活に支障をきたす場合に区分変更を申請

→更新時期を待たずに認定調査が実行され、結果は1ヶ月ほどで出る


注意点

・各市町村の担当に申請書を提出するが、そのほかに再度かかりつけ医の意見書が必要

・本人またはその家族が申請するのが原則であるが、施設や介護事業所の担当者による代理申請も可能

上記の2つの方法は、申請すれば必ず区分の見直しが行われるわけではありません。

却下される場合もあれば、申請前の判定より区分が下がる可能性もあるということを念頭に置いて慎重に進めてください。

Q.3:ALSや認知症はどの介護度区分に該当する?

介護の区分は心身の状態によって判断されますが「ALS(筋委縮性側索硬化症)」や「認知症」の場合は症状によりけりです。

ALSは難病指定されている病気で、なかなか完治が難しいと言われています。

筋力低下などの症状がみられるので、発病すると一人での日常生活は難しくなり、また、進行するにつれて介護度も増します。

認知症は判断が難しいですが、まずは明らかに症状が出ているかどうかがポイントです。

以下が介護区分の目安となります。

症状

介護区分

ALS

要介護4:車いすから便器への移動に介護が必要な場合

認知症

要支援2と要介護1の判断:明確に症状が出ているかどうか

要介護3:症状が悪化して安全にひとりで生活するのが困難な場合

要介護4:徘徊や暴力などが見られるようになる

まとめ

介護度の区分は複雑な点が多いですが、理解しておけば、自分や家族が要介護の状態になった時に安心です。

また、介護にかかる費用を介護保険で賄えるのであれば、利用しない手はありません。

ぜひ今回お伝えしたそれぞれの介護区分による違いを参考にしてみてください。