厚生労働省より介護保険最新情報Vol.1476「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示の公布について」が令和8年3月13日に発出されました。
①令和8年度の介護報酬改定に伴い、訪問看護や居宅介護支援などのサービスにも新たに「介護職員等処遇改善加算」が設けられ、算定要件としてシステム利用や法人連携が追加された
②これまで設けられていた旧加算の経過措置区分が廃止され、新しい加算区分に完全に移行・整理された
③施設等において食事の基準額が1日1,445円から1,545円に引き上げられ、それに伴い所得の低い方の負担限度額も増額された
指定居宅サービスなどに係る介護報酬の算定基準や、施設等における食費の負担限度額などの一部改正について通知されました。
全体の大まかな内容と、重要な変更点は以下の通りです。
今回の改正の大きな柱として、介護職員の処遇改善を目的とした加算の要件や対象が大きく見直されています。
◇これまで対象外だったサービスへの加算新設
これまで本加算が算定できなかった以下のサービスにおいても、「介護職員等処遇改善加算」が新設されました。
・訪問看護・介護予防訪問看護(所定単位数の1.8%を加算)
・訪問リハビリテーション・介護予防訪問リハビリテーション(同1.5%を加算)
・居宅介護支援・介護予防支援・介護予防ケアマネジメント(同2.1%を加算)
◇経過措置区分の廃止と整理
令和7年(2025年)3月31日までの経過措置として設けられていた、旧加算(介護職員処遇改善加算、介護職員等特定処遇改善加算など)を組み合わせた加算区分(加算Ⅴなど)が削除され、新たな加算区分(Ⅰ〜Ⅳなど)へ完全に移行・整理されました。
◇算定要件の追加
加算の取得要件として、新たに「ケアプランデータ連携システムを利用していること」または「社会福祉連携推進法人に所属していること」のいずれかを満たすことが追加されています。
特定介護保険施設等における食事の提供にかかる基準額(平均的な費用の額)が、1日あたり「1,445円」から「1,545円」へと引き上げられました。 これに伴い、所得の低い方に対する「食費の負担限度額」も、以下のように引き上げられています。
・1日につき 1,300円 → 1,360円
・1日につき 1,360円 → 1,420円
・1日につき 1,000円 → 1,030円
・1日につき 650円 → 680円
この改正告示は、原則として令和8年(2026年)6月1日から施行されます。ただし、食費の基準額や負担限度額の変更に関する部分については、令和8年8月1日からの施行となります。
今回の改正により、処遇改善加算の対象サービスが拡大されるため、事業所にとっては職員の待遇向上を通じた人材確保や定着への寄与が期待されます。
その一方で、継続して加算を取得するためのデータ連携システム導入や法人連携といった新要件への対応が求められるほか、旧加算区分の廃止に伴う新区分への移行手続き、および食費等の引き上げに伴う利用者への事前説明や請求システムの設定変更など、施行に向けた実務負担の増加が予想されます。
改正内容をしっかりと把握し、施行日に向けて計画的に準備を進めていきましょう。
◆原文はこちらからご確認ください。
介護保険最新情報Vol.1476 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示の公布について