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【訪問介護ステーションゆーかり・安藤社長インタビュー】

元山 ゆず香

監修者

介護福祉士

元山 ゆず香

大学を卒業後、特別養護老人ホームにて現場業務に従事。その後、福祉系大手企業に入社し、エリアマネージャーとして、施設介護事業・居宅介護事業・障害福祉サービス事業でのエリアマネジメント・行政対応を経験。また、法人本部に異動し教育部門・監査担当部門の部長を歴任。現在は全国の介護・障害福祉事業所の支援やセミナーの開催、DXO株式会社での介護関連事業の支援などを実施。

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徹底した従業員ファーストで築いた、無資格未経験からの事業所運営

Q.起業のきっかけを教えてください

 もともと東京で音楽出版の仕事をしていたのですが、沖縄に移住することになりました。まずは2年間の限定でテレビアンテナの調査の仕事に就いたんですが、その後の仕事をどうしようか悩んでいました。やりたいことが見つからなかったんですよ。そんななか、仕事で老夫婦の自宅を訪問した時に見たのが、いわゆる老老介護の実態でした。その家で1時間程度の作業を終えたときには、介護を仕事にしよう、と思っていました。完全に直感ですね。笑

 祖母が認知症だったのでその家族としての介護をしたことはあったのですが、介護の仕事はもちろんしたこともなかったですし、仕事にするなんて考えたこともなかったです。でも勢いで資格の取得をはじめて、奈良で友人が訪問介護や通所をやっていたので、休みをつかってそこで研修をさせてもらって、その勢いのまま、自分で立ち上げるに至りました。

Q.事業所名の由来を教えてください

 事業所名のアイデアを求めて花言葉を探していたところ、「ゆーかり」の花言葉に、「再生・復活」を意味するような言葉があるのを見つけて決めました。

 自分たちのサービスを通じて、少し難しくなってしまった生活に、また輝きを取り戻せたらいいというメッセージを込めています。

 沖縄だから、「かりゆし」さんと間違えられたりもしますけどね。笑

Q.経営する上で大切にしていること

 従業員ファースト、ということです。

 例えば、各ヘルパーさんが訪問先で起きる問題や困ったことの相談に迅速に応えるということを徹底しています。具体的には、次にそのご利用者様のサービスに入るまでに何か進展がある状態にできるようにしています。完璧な回答は出ていなくても、不安な気持ちを少しでも払拭して、サービスに入れるようにしてあげたいんです。

 どんなに経験を重ねたヘルパーさんでも、訪問するにあたって、必ず不安な要素があるはずです。その不安が現場でミスを誘発したりしてしまうはずだからこそ、従業員の不安を取り除きたいんですよね。のびのび働いてもらうことが出来れば、それがご利用者様のためにもなるはずだと思っています。

Q.訪問介護のやりがいと難しさは?

 一対一でしっかり向き合った個別の寄り添い方が出来ることが最大のやりがいです。そしてそれが結果として結びついてくる瞬間を見られたとき、具体的な結果が出てくる瞬間に立ち会えたときには、何にも代えがたいやりがいと喜びを感じます。

 その反面、結果がついてこないときには、感情移入してしまい辛いというのも訪問なら特に大きい難しさではないでしょうか。自立支援させたいけど、依存させてしまう、というときとか、難しさを感じる瞬間ですね。自立する力を奪ってしまわないように、というのは常に意識しています。

Q.いまの介護業界の課題はどんなところにありますか

 高齢化には早く手を打つべきだと思います。業務の性質上、若い方のほうが絶対いいです。体力も使うし、若い新しい人が入ってこない構造がまずいです。

 原因の1つは賃金。国が事業所に払う介護報酬が低く、利益率も低いので、経営者視点で新たに参入するメリットを感じにくいんですよね。事業所が増えなければヘルパーも増えないですから。

 あとは資格取得のハードルが高いんじゃないかなと思います。やりたい、と思ってもすぐには出来ないじゃないですか。例えばオンラインの導入だったりとか、期間や場所に限られず、勉強できるようになったらいいのに、とは思いますね。

Q.事業所としての今後の夢やビジョンは?

 県内でもう2店舗くらいは訪問介護をやっていきたいとは思っています。またそれ以外にも、介護・福祉に連携したビジネスなんかにも進めていきたいですね。訪問介護を基礎に、いろんな形で携わっていきたいと思います。