【2024年障害福祉報酬改定】日中活動系サービスの改定ポイントまとめ｜最新情報を元に一覧で徹底解説

2024年2月6日に開催された障害福祉サービス等報酬改定検討チーム（第45回）にて、2024年の障害福祉サービス等の報酬改定の内容が定められました。本記事では障害福祉サービスのなかでも日中活動系サービスの報酬改定について解説します。

なお、障害福祉サービス全体における改定ポイントについては以下の記事で解説をしていますのであわせてご参考くださいませ。

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日中活動系サービスにおける改定ポイント

2024年度の障害福祉サービス等報酬改定の日中活動系サービスにおける改定ポイントは以下の通りです。

生活介護の基本報酬をサービス提供時間ごとに設定

これまで生活介護の基本報酬は1日あたりの単位数が定められたうえで、短時間利用の利用者が多い場合、減算となる仕組みでしたが、2024年度の報酬改定により、サービス提供時間ごとの細かな区分分けに変更されます。変更後の区分は以下の通りです。

利用定員が5人以下

利用定員が6人以上10人以下

利用定員が11人以上20人以下

利用定員が21人以上30人以下

利用定員が31人以上40人以下

利用定員が41人以上50人以下

利用定員が51人以上

利用者が51人以上の場合の区分については、以下の資料よりご確認ください。

参考：厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」P111～

医療的ケアが必要な者へ対応の評価見直し

医療的ケアが必要な者への対応の評価見直しとして、常勤看護職員等配置加算・人員配置体制加算の見直しおよび入浴支援加算・喀痰吸引等実施加算の新設がおこなわれます。変更後の単位数や算定要件は以下の通りです。

常勤看護職員等配置加算

Ⅰ～Ⅲまでの加算区分を廃止し、利用定員に応じた以下の所定単位数に常勤換算方法で算定した看護職員の数を乗じて得た単位数を加算する。

※単位数は1日あたり

人員配置体制加算

従来の人員配置体制加算（Ⅱ）が（Ⅲ）に、（Ⅲ）が（Ⅳ）に変更され、新たに人員配置体制加算（Ⅱ）が設けられました。また、人員配置体制加算（Ⅰ）についても単位数の見直しなどがおこなわれます。

※単位数は1日あたり
　人員配置体制加算（Ⅰ）は従業者を常勤換算方法で「1.5:１」以上配置
　人員配置体制加算（Ⅱ）は従業者を常勤換算方法で「1.7:１」以上配置
　人員配置体制加算（Ⅲ）は従業者を常勤換算方法で「２ :１」以上配置
　人員配置体制加算（Ⅳ）は従業者を常勤換算方法で「2.5:１」以上配置

入浴支援加算：80単位/日

医療的ケアが必要な者又は重症心身障害者に対して、入浴に係る支援を提供した場合、1日につき所定単位数を加算する。

入浴支援加算：30単位/日

医療的ケアが必要な者であって喀痰吸引等が必要なものに対して、喀痰吸 引等を実施するものとして登録した事業所において、喀痰吸引等の実施のために必要な知識・技能を修得するための研修を修了した職員が喀痰吸引等を行った場合に、1日につき所定単位数を加算する。

短期入所における緊急時の受け入れを更に評価

平時から地域生活支援拠点などとして情報連携を整えている短期入所について、重度障害者の緊急時の受け入れについて評価することを目的に、加算の見直しがおこなわれます。

地域生活支援拠点等である場合の加算の見直し

算定要件は以下の通りです。

地域生活支援拠点等として、指定短期入所等を行った場合に、当該指定短期入所等の利用を開始した日について、1日につき所定単位数に100単位を加算する。加えて、平時から利用者の生活の状況等を把握するため、指定短期入所事業所等の従業者のうち、市町村及び基幹相談支援センター等との連携及び調整に従事する者を一以上配置し、医療的ケアが必要な児者、重症心身障害児者又は強度行動障害を有する児者に対し、指定短期入所等を行った場合に、当該指定短期入所等の利用を開始した日について、1日につき所定単位数に更に200単位を加算する。

緊急短期入所受入加算の見直し

改定後の単位数は以下の通りです。

※単位数は1日あたり

福祉型短期入所サービスにおける医療的ケア児者の受入体制の拡充

福祉型短期入所サービスにおいて、医療的ケア児者を受け入れて対応している場合や、障害支援区分5・6の障害者を多く受け入れている場合に、医療的ケアを行う体制を評価するための加算を算定できるようになります。新設される加算は以下の通りです。

医療的ケア対応支援加算：120単位/日

福祉型短期入所サービス費を算定している指定短期入所事業所等において、看護職員を必要とされる数以上配置した上で、医療的ケア児者に対し、指定短期入所等を行った場合に、1日につき、所定単位数を加算する。

重度障害児・障害者対応支援加算：30単位/日

福祉型短期入所サービス費を算定している指定短期入所事業所等において、区分5若しくは区分6又は障害児支援区分3に該当する利用者の数が当該指定短期入所事業所等の利用者の数に100分の50を乗じて得た数以上である場合に、1日につき、所定単位数を加算する。

その他の変更点

日中活動系サービスについては、その他に以下のトピックで改定や変更がおこなわれています。

• 生活介護における延長支援加算の見直し
• 生活介護事業所におけるリハビリテーション職の配置基準の見直し
• リハビリテーション加算におけるリハビリテーション実施計画の作成期間の見直し 
• 栄養状態のスクリーニング及び栄養改善の取組の充実
• 福祉専門職員配置等加算の算定方法の見直し
• 福祉型強化短期入所サービス費における日中支援サービス類型の創設
• 医療型短期入所における受入支援の強化
• 医療型短期入所サービスの指定申請事務の負担軽減