デイサービス送迎表は、利用者の安全確保と事業所運営において重要な役割を担う書類です。しかし、現場では「正しい記入方法がわからない」「運営指導で指摘されないか不安」という声が多く聞かれます。
本記事では、送迎表の書き方から効率化のポイント、運営指導での注意点まで、実務に役立つ情報を詳しく解説します。
目次
デイサービス送迎表とは、利用者の送迎業務に関する情報を記録・管理するための書類です。介護保険法に基づく運営基準では、事業所は利用者の安全な送迎を提供する責任があり、送迎表はその実施状況を証明する重要な記録となります。
送迎表を作成する主な目的は以下の通りです。
送迎表に記載すべき基本項目については、以下の通りです。
利用者の基本情報として、氏名、利用者番号、住所、電話番号を正確に記載します。住所は送迎場所を特定するため、マンション名や部屋番号まで詳細に記入することが重要です。
送迎実施日時、使用車両の情報、担当職員名、送迎区分を明記します。車両情報はナンバープレートや車種を含め、職員は運転手と添乗員を区別して記載します。
実際の送迎実施時間、当日の特記事項、担当職員の署名を記録します。予定時間からの変更理由や利用者の状態変化など、送迎業務の実施状況を正確に記録することが求められます。
利用者の身体状況、送迎時の注意事項、緊急時連絡先を記載します。車椅子利用や移乗介助の有無、住環境の特徴、家族の要望など、安全な送迎に必要な情報を具体的に記入します。
送迎表について、運営指導で指摘されやすいポイントと対策について解説します。
利用者情報や送迎時間に誤りがあると、運営指導で重大な指摘を受ける可能性があります。作成後は必ず複数人による確認体制を整え、特に住所や緊急連絡先などの重要情報は慎重にチェックしましょう。
道路交通法や介護保険法に基づく送迎基準を遵守した記載を心がけます。車両定員の確認、運転者の資格確認、添乗員配置基準などを送迎表上で明確に管理する必要があります。
送迎表には利用者の住所や電話番号などの個人情報が記載されるため、取り扱いには十分注意が必要です。施錠可能な場所での保管、閲覧権限の制限、廃棄時の適切な処理方法を定めておきましょう。
介護保険法では、サービス提供記録の保存期間が定められています。送迎表も対象となるため、適切な保存期間(通常5年間)を設定し、期間経過後の廃棄も適切に実施する必要があります。
デイサービス送迎表は、利用者の安全確保と円滑な事業所運営を支える重要な書類です。正確な記載と適切な管理により、質の高いサービス提供を実現できます。
また、運営指導では送迎表の作成状況が重点的にチェックされるため、日頃から適切な記録管理を心がけることが大切です。運営指導に関するより詳細な情報や指導事例については、専門資料をご確認いただくことをお勧めします。