近年、個別機能訓練加算の取得において、利用者のADL(活動能力)の向上を目指す集団体操の重要性が急速に高まっています。
個別機能訓練加算の算定要件は、個別の目標設定に基づき、5人程度の小規模な集団で実施することが定められています。集団体操のメリットは、複数の利用者が共に活動することで、相互に励まし合い、協力しながら取り組む点にあります。
このような環境では、日常生活で必要な動作や機能を向上させるための意欲やモチベーションが高まること、個別の目標に合わせた対応が可能なため、各利用者の自立を促進する力も強いとされています。また、利用者同士で励まし合いながら取り組むことが、モチベーションを高め、ADLの向上に繋がります。
この記事では、個別機能訓練加算の集団体操における内容について、詳しく解説をしています。事業所を経営されている方はぜひ、この記事を参考にして頂き、日々のトレーニングの参考にしてみてください。
目次
病気やケガで長い間安静にしていたり、運動不足になると「廃用症候群」という状態を引き起こすことがあります。
廃用症候群とは、心身の機能が大きく低下することを指します。廃用症候群を予防するためには、体を動かすことがとても大切です。そのため、デイサービスでの体操は廃用症候群を予防するのにとても効果的になります。
体操をすることで、廃用症候群になるリスクを減らし、運動習慣を作ることもできます。さらに、筋力や体力を維持・向上させることで、寝たきりや要介護になるのを防ぐことが期待できます。
集団トレーニングを効果的に実施するためには、事前に利用者の状態をしっかりと把握しておくことが必要です。以下では、トレーニング前に確認すべき重要な3つのポイントを紹介します。
3つのポイントを押さえて、より効果的で安全なトレーニングを実施しましょう。
運動訓練をおこなう前に以下の状態であれば、トレーニングはおこなわないようにし、看護師等医療関係者の指示を仰ぎましょう。
運動訓練をおこなっている途中で、以下の症状があれば中止する必要があります。
運動訓練の途中で、以下の症状があれば休息をとる必要があります。
集団トレーニングを成功させるためには、進行方法と準備物をしっかりと整えることが重要になります。
以下では、効果的なトレーニングを実施するために必要なポイントを詳しく解説しています。
以下では、デイサービスでの体操に必要な準備や進め方についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
参加者の人数分の椅子を準備して並べましょう。前に立つ指導者の動きが見やすいように配置し、両手を広げた時に隣の人とぶつからないように注意して並べます。
体温、脈拍、血圧などを測定して、体調に問題がないか確認しましょう。測定時に異常がなくても、時間が経つと状態が変化することがあるため、注意深く見守ることが大切になります。
高齢の方は脱水症状を起こしやすいため、体操の前後には必ず水分補給をおこなうようにすることが大切になります。飲み物を準備して臨むことが大切です。
以下では、集団トレーニングの進め方や実施において注意すべき重要なポイントを詳しく解説しています。これからのトレーニングを効果的に進めるためのポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
デイサービスでの体操で大切なのは、参加者が楽しむことです。周りに言われて仕方なくする体操よりも、自分から楽しんで積極的に取り組む体操の方が、より良い結果が得られます。これから参加者が体操を楽しむための4つのポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
体操を行う際は、参加者の状況をみて適切な難易度にすることが大切です。トレーニングには体操以外にも脳トレクイズや工作、集団ゲームなどがありますが、あまりに簡単すぎると「こんなことでいいのか」と感じて自尊心が傷つくことがあります。
逆に難しすぎると、やる気をなくしたり自信を失ったりすることもあります。
参加者一人ひとりの状態をよく理解し、楽しみながら取り組めるレベルに調整することが重要になります。
利用者のモチベーションを維持することも大切な工夫の一つです。誰でも褒められることは嬉しいものですし、やる気が湧いてきます。
たとえば、「よく動けていますね」「その調子です!」といった前向きな言葉でしっかり褒めることが大切になります。
また、声をかける際は、明るくハキハキとした声で話すことが大切になります。
トレーニングを続けるには環境の工夫も大切になります。たとえば、元気な笑顔は場の雰囲気を明るくします。
もちろん指導者自身も楽しみながら利用者と触れ合うことも心掛ける必要があります。全体を見渡して利用者の表情を確認し、目が合ったときにはニコッと微笑み返すなど、アイコンタクトを取ることも大切です。ただし、元気すぎるのは不自然なので、あくまで自然な明るさで楽しい雰囲気を作ることを心掛けることも大切です。
個別機能訓練加算を取得するためには、集団トレーニングの計画と実施が適切におこなわれることが求められます。特に重要なのは、利用者一人ひとりの目標を意識したプログラムの作成になります。利用者の個別ニーズに応じたトレーニングを提供することで、その効果を最大限に引き出し、日常生活の自立を支援することができます。
そのためには、計画書にトレーニングの内容を詳細に記載し、実施後には進行状況や効果をしっかり記録することが必要になります。また、体調に変化があればすぐに対応できるように準備しておくことも重要になります。
さらに、トレーニングを効果的に進めるためには、参加者が楽しみながら取り組むことができる環境作りが必要で、トレーニングに対するモチベーションを維持するために積極的な声掛けや、参加者に合わせた調整が求められます。利用者のペースに合わせて無理なく進行することで、継続的に参加してもらえるように工夫することも大切になります。参加者が楽しみながら、自分のペースでトレーニングに取り組むことができるような工夫が、最終的に良い成果を生み出すことにつながります。