日々の業務、お疲れ様です。本日は、令和7年度に全国からご相談頂いた運営指導の内容より、令和8年度に注意いただきたいことを共有していきます!
以下のリンクに厚生労働省の「介護保険施設等運営指導マニュアル」を掲載しておりますので、参考にしてください。
ただし、このマニュアルの別添には介護報酬に関する事項が書かれておらず、よく皆様から「このマニュアルに加算の事は書かれていないから見られないですよね?」とお問い合わせいただきますが、介護報酬についても、加算の要件、減算に該当しないかも確認があります。
この部分に特に注意して、日ごろから適正な運営を行っていきましょう。
弊社にご相談頂いた運営指導データを分析すると、令和7年度の運営指導には大きく3つの明確な傾向が見られます。
1.
「PC画面・システム」の直接確認の増加紙に印刷した書類だけでなく、「介護ソフト(PCやタブレット)の画面をそのまま見せてください」と求められるケースが急増しています。修正履歴や入力日時まで確認されるため、事後的な帳尻合わせは通用しなくなっています。
2.「委員会の実施記録」=「減算」に直結するシビアな判断虐待防止や身体拘束適正化の委員会について、「集まって話し合いはしたが、議事録を残していなかった」という事業所が、その場で「未実施=減算対象」と判断された事例が発生しています。証拠(エビデンス)主義がより徹底されています。
3.指導時間の短縮と「重点チェック」指導自体は2〜3時間で終わるケースが増えていますが、これは行政側が事前提出データ等で「見るべきポイント」を絞り込んでいるためです。特に加算要件や勤怠の整合性など、数字が絡む部分が重点的に狙われます。
ここからは、実際にご相談頂いた「リアルな指摘事例」と、どうすれば指摘を受けなかったのか、その「対応策」を書類ごとに解説します。
【事例】
(※逆に高評価だった事例として、利用者の言葉を用いて計画書の目標を毎回しっかり更新していた事業所は、行政担当者から「ここまでやっている事業所はない」と褒められています。)
【対応】
計画書は作成して終わりではなく、利用者へ説明し、同意を得ることが重要です。
日付やサインの抜け漏れがないか、提供するサービス内容と時間がアセスメント・ケアプランと一致しているかを確認しましょう。
【事例】
【対応】
モニタリングシートにも必ず「説明日」を記載する欄を設け、漏れなく記入してください。また、利用者の状態に変化がなくても「変化がないと判断した理由(例:いつも通り食事を全量摂取し、バイタルも安定している等)」を記録に残すことが重要です。
【事例】
【対応】
アセスメントはすべてのサービスの根拠(スタート地点)です。利用者の状態変化があった時はもちろん、定期的な更新を怠らないでください。特に、身体介護を算定する場合は、アセスメント内に必ず「その介助が必要な身体的理由」を明記する必要があります。
【事例】
【対応】
介護ソフトや記録用紙の備考欄(特記事項)を活用し、サービス中の具体的な様子や手段を記載するようヘルパーに周知してください。代筆の場合は必ず「代筆者氏名・続柄」をセットで記載するルールを徹底しましょう。
【事例】
【対応】
特定事業所加算において、行政が最も目を光らせているのが「指示と報告の個別性」です。単なる業務連絡ではなく、「今日の〇〇さんの体調を踏まえ、××に注意して介助してください」という具体的な指示と、それに対するヘルパーからの個別具体的な報告をセットで残す運用を徹底してください。
また、介護システムから抽出される書類についても指摘が入っています。
【事例】
【対応】
算定要件(特に通院介助の院内ルール)は、非常に複雑ですが「知らなかった」では済まされず、算定することができない部分については返還に直結します。
また、義務化された委員会や研修については、「やったつもり」は絶対に通用しません。「開催日時・参加者名(サイン)・議事録(話し合った内容)」の3点セットを必ずファイリングし、いつでも出せる状態にしておきましょう。
令和7年度の運営指導は、ルールの形骸化を許さず「実態とエビデンス」を厳しく問うものになっています。日々の記録業務は大変ですが、確実な書類整備が事業所とスタッフを守る最大の防御となります。ぜひ本記事を参考に、社内の自己点検を進めてみてください。