毎日の業務、お疲れ様です。本日は、令和7年度にご相談頂いた運営指導の内容より、今後皆さんにご注意いただきたいことをお伝えいたします。
なお、以下のリンクに厚生労働省の「介護保険施設等運営指導マニュアル」を掲載しておりますので、参考にしてください。
ただし、このマニュアルには介護報酬に関する事項が書かれておらず、よく皆様から「このマニュアルに加算の事は書かれていないから見られないですよね?」とお問い合わせいただきますが、介護報酬についても、加算の要件、減算に該当しないかも確認が有ります。
この部分に特に注意して、日ごろから適正な運営を行っていきましょう。
沖縄県の令和7年度集団指導プログラムや各種資料を確認すると、以下のような項目が独立したトピックとして強く啓発されています。
・運営指導における主な指摘事項・留意事項の周知
・各種委員会(虐待防止・身体拘束・感染症等)、研修及び訓練の「実施回数」の徹底
・労働法規の遵守(沖縄労働局からの通達)
・介護情報基盤システムや電子申請・届出システムの活用(DX化の推進)
・生活保護法に基づく介護機関の指定等について
特に注目すべきは、「委員会の設置」だけでなく「実施回数」について名指しで資料化されている点や、労働局と連携して「労働法規の遵守(雇用契約など)」に時間が割かれている点です。これらは、実際の運営指導の現場でもダイレクトにチェックの対象となっています。
弊社のデータベース(沖縄県内の指導事例)から、当日の指導体制の傾向をまとめました。
来訪人数:2名〜4名体制が基本。(例:中部広域市町村圏組合の事例では2〜3名、宮古福祉事務所の事例では3名など)
指導時間:2時間〜2.5時間程度で終わるケースもあれば、5.5時間ほどかけてじっくり確認されるケースもあり、事業所の規模や状況によって幅があります。
確認スタイル:「運営・人員基準を見る担当者」と「利用者ファイル・加算(特定事業所加算等)を見る担当者」に分担して、効率的にチェックを進める傾向が強いです。
・兼務が多い、兼務している常勤割合が複雑である
・書類提出遅延や整合性に不足がある
・加算の要件資料がすぐに出ない 等
沖縄県および県内の広域連合(中部広域市町村圏組合など)の指導では、基本となる各種規程や契約書類の記載事項について、細部までチェックして頂ける傾向にあります。
重要事項説明書は、利用者が確認する書類であり、また料金などは相違があった場合トラブルに発展する可能性があるため、相違が無いように見直しを行いましょう。
「障害福祉サービスの運営規程内にある『損害賠償保険』の記載内容について、実態に合わせて訂正するように指導された」
「重要事項説明書に記載されている利用料に誤りがあり、訂正を求められた」
「契約書に記載されている金額が、実際の規定額から『1円』ズレていたため、厳密に訂正するよう依頼があった」
介護保険サービスと障害福祉サービスを併設している場合など、それぞれの書類が最新の法令に対応しているか、また利用料や交通費等の金額に相違がないかを今一度見直してください。
特に、報酬改定のタイミング等で料金表を変更する際、「重要事項説明書」だけを修正し、「運営規程」や「契約書(別紙)」の修正を忘れてしまう『変更漏れ』が最も指摘を受けやすいポイントです。すべての書類の整合性を必ずセットで確認する社内体制を整えましょう。
「管理者やサービス提供責任者(サ責)の雇用契約書がない、またはヘルパーとしての契約のみで『役職としての契約』になっていないと指摘され、辞令や役職雇用契約書の提示を求められた」
「スタッフの身分証の確認が行われた」
「資格証、秘密保持の誓約書を一人ひとり確認された」
沖縄県の集団指導でも「労働法規の遵守」が強調されている通り、雇用関係の書類はしっかりチェックが行われるようです。
必要な書類がそろっているか、しっかりと確認しましょう。

人員基準の落とし穴!チェックのポイントと留意事項を解説します!(指定訪問介護)
「虐待防止や身体拘束などの各種委員会について、開催の有無だけでなく、議事録の詳細な確認が入った」
「各種指針(マニュアル)が最新の法改正に対応しているか確認された」
令和7年度の集団指導プログラムで「実施回数」が名指しで強調されている通り、書類上だけでなく「本当に集まって会議や訓練をしたのか」という証拠(エビデンス)が求められます。年に何回実施することが義務付けられているか(マニュアル・指針の規定)を確認し、その回数通りに実施した記録を必ずセットで保管してください。「時間がなくて集まれなかった」では、減算の対象となるリスクがあります。
「サービス提供記録について、『提供した内容』のチェックボックスにチェックが入っていない箇所や、捺印忘れ、到着時間などの『時間の記録漏れ』を細かく指摘された」
「計画書にサービス提供責任者の名前が記載されていないと指摘を受けた」
「サ責による事前面談の記録や、定期的なモニタリングの記録が残っていないと指摘を受けた」
日常業務の忙しさから生じる「チェック忘れ」や「印鑑・サイン漏れ」が、運営指導では「記録の不備(=適切なサービス提供が証明できない)」として厳しく追及されます。特にサ責の業務である「アセスメント(面談)→計画書作成→モニタリング」の一連の流れが、日付と内容で矛盾なく繋がっているかが重要です。月末にヘルパーからサービス提供記録を回収した際、「漏れ・抜け」がないか管理者が必ずダブルチェックする体制を構築してください。
沖縄県の集団指導資料と実際の指導データを照らし合わせると、行政が求めているのは「定められたルールを理解し、それを実際に運用している証拠(記録)を残すこと」に尽きます。
「利用者のケアで手一杯で、書類の更新が後回しになっていた」「委員会はやったが、議事録を作り忘れていた」
このような状況は、運営指導において「未実施(基準違反・減算対象)」と判断されるリスクが全国的にも高まっています。
令和7年度は、電子申請システムなどのDX化が進み、行政側も事業所の情報を事前にデータで把握しやすくなっています。まずは基本に立ち返り、「重要事項説明書」「雇用契約書」「各種委員会の議事録」の3点から、社内点検を進めていきましょう。
適切な記録の管理は、事業所を守り、ひいては利用者への安定したサービス提供へと繋がります。