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令和7年度の運営指導はどうだった?相談実事例と行政資料から読み解く群馬県の訪問介護指導事例 総評

投稿日: 2026-03-05

元山 ゆず香

監修者

介護福祉士

元山 ゆず香

大学を卒業後、特別養護老人ホームにて現場業務に従事。その後、福祉系大手企業に入社し、エリアマネージャーとして、施設介護事業・居宅介護事業・障害福祉サービス事業でのエリアマネジメント・行政対応を経験。また、法人本部に異動し教育部門・監査担当部門の部長を歴任。現在は全国の介護・障害福祉事業所の支援やセミナーの開催、DXO株式会社での介護関連事業の支援などを実施。

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毎日の業務、お疲れ様です。本日は、令和7年度にご相談頂いた運営指導の内容より、今後皆さんにご注意いただきたいことをお伝えさせて頂きます。

なお、以下のリンクに厚生労働省の「介護保険施設等運営指導マニュアル」を掲載しておりますので、参考にしてください。

介護保険施設等運営指導マニュアルについて

ただし、このマニュアル別添確認文書・確認項目一覧には介護報酬に関する事項が書かれておらず、よく皆様から「このマニュアルに加算のことは書かれていないから見られないですよね?」とお問い合わせいただきますが、介護報酬についても、加算の要件、減算に該当しないかも確認があります。

この部分に特に注意して、日ごろから適正な運営を行っていきましょう。

1. 群馬県の運営指導

群馬県の集団指導では、管理者の専従要件、サービス提供責任者の配置、常勤換算方法、兼務状況など、人員基準に関する基本事項の再確認が強調されています。

運営指導でも、独特ないわゆるローカルルールが存在するというよりも、基準通りに運営できているかを丁寧に見る傾向があります。

参考:令和7年度 群馬県集団指導資料

参考群馬県健康福祉部福祉局監査指導課 令和6年度指導監査等の実施結果

弊社のデータベースによると、群馬県による運営指導の基本スタイルは以下の通りです。

来訪人数:2名〜3名体制が多い

指導時間:2時間〜3時間程度

特徴:時間が伸びるケースでは併設事業所との同日指導の他、加算や人員等で確認事項が多くなる場合があります。

2. 群馬県の運営指導 事例

群馬県の指導では、基準にそった運営を事業所として出来ているかが重点的に確認されています。例えば人員基準は勤務形態一覧表が作成され、事業所として人員基準を確認出来ているか。

管理者、サービス提供責任者は基準に定められた責務を果たしているか。

これらが書類とともにヒアリングという形で、管理者およびサービス提供責任者が理解しているかの確認が行われる例があります。

1. 常勤換算の再計算漏れ

【相談事例】

職員の退職後も常勤換算の再計算を行っておらず、体制加算の要件を満たしていない期間が発生していた。

【対策】

・毎月末に常勤換算を再計算する仕組みを作る。
・担当を一人にせず、ダブルチェック体制にする。

2. 訪問介護計画と記録のズレ

【相談事例】

計画上は週3回の身体介護となっていたが、実際の記録は週2回のみになっていた。
理由の記載がなく、整合性を説明できなかった。

【対策】

回数変更や未実施があった場合は、必ず理由を記録に残す。

3. 管理者の兼務過多

【相談事例】

管理者が複数事業所を兼務し、実態として専従要件を満たしていないと判断された。

【対策】

兼務時間を可視化し、実態に即した配置を行う。

4. 同意書の不足

【相談事例】

利用者本人の同意はもらっていたが、家族の同意をもらっていなかった。

【対策】

利用者本人だけでなく、家族の同意も必要です。

3. 適正な運営をおこなっていくには

1. 「その時だけ確認」ではなく「月次確認」

人員基準や常勤換算は、年度初めだけ確認しても意味がありません。

・退職
・入職
・勤務時間変更
・兼務開始

こうした小さな変化が、知らないうちに基準割れを引き起こすことがあります。
月末に15分でも構いませんので、「常勤換算の再計算」「兼務状況の見直し」これを習慣化するだけで、大きなリスクを防ぐことができます。

2. 計画は“作る”より“使う”

訪問介護計画は、作成して終わりではありません。

・状態変化が反映されているか
・ケアプランとズレていないか
・介護記録と計画に相違がある場合は変更の理由が残っているか

群馬県の資料からは、「計画が機能しているか」を確認する姿勢が見えます。
計画と実績を月に一度突き合わせるだけでも、整合性の問題は大きく減ります。

3. 加算は“取得”より“維持”

特定事業所加算などの体制加算は、取得時には細かく確認しても、その後の管理が甘くなりがちです。

・研修は予定通り実施できているか
・会議記録は残っているか
・体制に変更はないか

「加算は継続して満たしているか」という視点が重要です。
加算専用ファイルを作り、要件を一覧化しておくことも有効です。

4. 記録は“事実の保存”ではなく“説明の準備”

サービス提供記録は、単なる業務報告ではありません。
後から見た第三者が、「なぜこの支援が必要だったのか」を理解できる内容になっているかがポイントです。

支援の背景、判断理由、状態変化を少し言葉にするだけで、記録の質は大きく変わります。

5. 忙しいからこそ、時間を決める

現場が忙しいことはまぎれもない事実です。
だからこそ、「空いた時間にやる」ではなく、「時間を決めてやる」ことが大切です。

例えば、
・毎週金曜の30分は書類整理
・月末の1時間は体制確認と決めてしまう。

これが、群馬県型の“基礎確認型”指導への一番の備えになります。

4. さいごに

群馬県の集団指導の資料は、全国の中でも充実していて、丁寧です。

これは、当たり前のことを、当たり前に続けられるように資料の中で改めて基準や手順が整理されているのだと思います。

私たちは日々、利用者の生活を支えています。その支援は、決して軽いものではありません。
ですが、どれだけ丁寧な支援をしていても、記録がなければ、外からは見えません。
指導は、努力を否定するものではありません。
むしろ、「その支援は適切か」「その体制は継続できているか」を確認する機会です。

指摘があると落ち込むこともあります。
ですが、多くは「悪意」ではなく、「管理の積み残し」です。
だからこそ、完璧を目指すのではなく、ズレに早く気づく仕組みを作ること。
不明点は躊躇せずに行政に確認をすること。

それが、結果的に職員を守り、事業所を守り、利用者を守ることにつながります。
忙しい毎日の中で、少しだけ“整える時間”をつくってみてください。
その積み重ねが、指導当日の安心感を生み、長く安定して運営できる土台になります。

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