日々の業務、本当にお疲れ様です。本日は、令和7年度にご相談頂いた運営指導の内容より、今後皆さんにご注意いただきたいことをお伝えさせていただきます。
前回の大阪市に引き続き、本日は福岡市の皆さんからご相談頂いた運営指導の実際の指摘事項や、指導の傾向を皆さんにご紹介して参ります。
なお、以下のリンクに厚生労働省の「介護保険施設等運営指導マニュアル」を掲載しておりますので、参考にしてください。
ただし、このマニュアルには介護報酬に関する事項が書かれておらず、よく皆さんから「このマニュアルに加算のことは書かれていないから見られないですよね?」とお問い合わせいただきますが、介護報酬についても、加算の要件、減算に該当しないかも確認があります。
この部分に特に注意して、日ごろから適正な運営を行っていきましょう。
福岡市の指導は、多くの自治体が2.5~3時間程度で設定する中、4~5時間程度行われることが多いのが特徴です。
行政の方は2名で来られることが多いですが、事業所の規模等により3~4名で来られる例もあります。
厚労省が示す省令では「記録の保存期間を2年」としていますが、福岡市をはじめ多くの条例では「5年」としています。
弊社にご相談頂いている福岡市内の指導事例では、
「介護記録等のデータを過去5年分遡って提示するよう求められた」
「R5〜R6年の2年分しか保管しておらず、それ以前を破棄していたため指摘を受けた」
というものがありました。
福岡市の条例および指導指針では、サービスの記録等は完結の日から「5年間」の保存が基本です。
介護ソフトを使っている場合、「直近しか出せない」「IDを変えて過去データが見れない」は通用しません。
特に介護ソフトを変えるような場合は、請求に関する書類、介護記録、利用者に関する書類は解約前にすべてダウンロードを行うことを忘れずにしましょう。
指導当日に「5年前の記録を今すぐ画面に出してください」と言われても対応できるよう、ID管理とバックアップを徹底してください。
令和7年度の自主点検表でも重点項目となっている「ハラスメント対策」や「BCP(事業継続計画)」ですが、福岡市における指導では中身の確認が行われています。
相談事例
「ハラスメント指針はあるが、具体的なフローチャートがないと言われてしまった」
「ハラスメント、虐待のマニュアルや指針に加えた方が良い文言の指摘を受けた」
福岡市では、マニュアルの中に「苦情やハラスメントが起きた際の具体的な連絡フロー(誰に、いつ、どう報告するか)」についても確認が行われる例があります。
前提としてハラスメント対策は、私たち介護従事者が長くこの世界で働けるように考えられているものですので、
自分たちのためにもより精度の高い、実現可能なフローが求められています。
また、虐待防止・身体拘束廃止の指針が、最新の報酬改定に対応した文言になっているか、今一度見直してください。
加算算定の根拠となる書類、特に「体制要件」に関するチェックは年々厳しくなっています。
相談事例
「計算シートに、併設する障害福祉サービスの時間も含んで計算していて指摘を受けた」
「特定事業所加算の計算において、サービス提供責任者の配置要件の根拠となる資格証や辞令の確認が行われた」
計算シートの数値が「実績(給付費明細等)」と合っているかを確認する場面もあり、
特に、障害福祉サービスや移動支援などの地域生活支援事業の時間を、訪問介護や居宅介護の常勤換算や要件計算に混ぜてしまうミスは、返還(過誤調整)に直結するため要注意です。
運営指導については、多くの皆さんからご相談を頂きます。
省令や解釈通知を見ても、どの書類をどのタイミングで作成したら良いのか読み解くのは本当に難しいですよね。
例えば、介護計画書の更新について、「ケアマネさんからケアプランが届かないからまだ作成できていません」と仰る方が居ますが、ケアプランが無くても私たちサービス事業所は計画を立て、支援を行わなければいけません。
省令では「ケアプランがある場合はそれに沿って作成する」という風に書かれていますが、これは「無い場合でも作成を行わなければいけない」ということでもあります。
今後、より具体的に皆さんにより伝わるようにサービスを展開していきますので、少しでも円滑に皆さんの業務が進むよう、お役に立てれば幸いです。