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第93回社会保障審議会介護保険部会

元山 ゆず香

監修者

介護福祉士

元山 ゆず香

大学を卒業後、特別養護老人ホームにて現場業務に従事。その後、福祉系大手企業に入社し、エリアマネージャーとして、施設介護事業・居宅介護事業・障害福祉サービス事業でのエリアマネジメント・行政対応を経験。また、法人本部に異動し教育部門・監査担当部門の部長を歴任。現在は全国の介護・障害福祉事業所の支援やセミナーの開催、DXO株式会社での介護関連事業の支援などを実施。

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この記事では、令和4年5月16日に行われた社会保障審議会の介護保険部会の内容についてご紹介していきます。

社会保障審議会介護保険部会とは

社会保障審議会介護保険部会とは

厚生労働大臣の諮問機関である社会保障審議会で、介護について議論する部会で、有識者や労使の代表が参加して、介護保険制度などの在り方を調査・審議しています。

2040年に向けて当面検討を行う論点として、のため、以下5点について議論を進めていくとしています。

◎地域包括ケアシステムの更なる深化・推進

◎介護人材の確保、介護現場の生産性向上の推進

◎給付と負担

◎その他の課題

また、地域包括ケアシステムの更なる深化や推進のためには以下の項目についても論点としていくこととしています。


・在宅・施設を通じた介護サービスの基盤整備、住まいと生活の一体的な支援
・医療と介護の連携強化、自立支援・重度化防止の取組の推進
・認知症施策、家族を含めた相談支援体制
・地域における介護予防や社会参加活動の充実
・保険者機能の強化

議論の方針と内容

今後は、地域共生社会や地域包括ケアシステムを更に深化・推進していくことに加え、介護ニーズの増大と労働力の制約への対応を両立させること、制度の持続可能性を確保することを基本的な考え方に据えるという議論が進んでいます。

2040年に向けて高齢者の急増と現役世代の急減が同時並行で進んでいく、という今後の社会問題が前提にあり、サービスの質の維持・向上を具体化しつつ、より効率的に運営できるよう制度を改善することと、膨らんでいく介護費を社会全体でどう賄っていくかが重要な課題となっています。

医療・介護・福祉サービスについての議論

医療・介護・福祉サービスについての議論

①ICTの活用により、サービスの質の向上、人材配置の効率化などを進めることが重要である。
電子カルテ情報及び交換方式等の標準化を進めるとともに、健康診断等で得られる個人の医療情報を、自分で管理・活用することができる将来像を見据え、個人・患者の視点に立ったデータ管理の議論も重要。こうした取組は、効率的な医療の提供や、患者の利便性の向上にもつながるとともに、創薬などの研究開発の促進にも資する。


② 医療・介護提供体制改革などの社会保障制度基盤の強化については、「地域完結型」の医療・介護サービス提供体制の構築を進めるとともに、地域医療構想の推進などこれまでの骨太の方針や改革工程表に沿った取組を着実に進める必要。また、コロナ禍で顕在化した課題や得られた教訓も踏まえ、機能分化と連携の視点を一層重視した医療提供体制等の改革を進める必要。

 

まとめ

今後、制度改正の骨格を年内に固める予定で、争点となる利用者負担の引き上げなどをめぐる議論は、参院選後の秋以降に本格化させるとみられています。

引き続き、わかりやすく皆さんへご紹介をしてまいります。

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